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第一話:フラグ 会社を辞めようといったのは、デュークからだった。辞めてどうするんだ?と訊…
沢城壮太は、震えていた。足もとからガタガタと震え、全身に悪寒が走る。風邪の時とは違う。…
第三話:多用する読点 正美は集中治療室などではなく、普通の大部屋にいた。スマホとタブレッ…
第二話:カオスなショー 義務教育だから退学なんてわけにもいかず、正美はそのまま地獄の二年…
伝説の勇者というと、聞こえはいいけど簡単に言えば人殺しだ。もう少しマイルドに言うと魔物…
第一話:パンとサーカス パンとサーカス、食料と娯楽で満足になって政治に無関心になるという…
「じゃぁさぁ、もう他にウソはない?言ってないこととか。全部、今なら考慮するから」 「いや、まだ少し…」 「まだ、あるの?」 「いや、他にないって聞いたじゃないですか」 「ウソがありすぎなんだよ!」 鷲見修二はドンと事務所の机を叩いた。その拍子で湯呑がひっくり返った。 「あぁああぁ、ったくもう、ティッシュ、ティッシュ」 「あ、はい」 「これ、ハンカチ、いいの?」 「どうぞ、使ってください」 阿久津正一は鷲見にハンカチを渡した。鷲見は遠慮なく、机にこぼれたお茶を拭いた。アツ
SIDE-B 前略、笹岡倉穣一から殺人鬼へ 窓越し、またあの夫婦が騒いでいる。相変わらず朝…
SIDE-A 拝啓、依田慎太郎と麻衣子から、殺人鬼へ 朝、玄関先に犬が死んでいた。死んでい…
「申し訳ありません。はい、先方には納期変更の連絡、はい、今から、はい。私も、はい、伺いま…
会社の総務部総務課はいわゆる掃きだめのような部署だ。一線から退いたというと聞こえがいい…
前回アップした総務課動画はそれからも伸び続け、一週間も経った頃には二十三万回再生で落ち…
不治の病って、ふじの病なのか、ふちの病なのか。どっちかなんて、まぁ今考えても仕方ない。…
先に入ってて、と言われて居酒屋に一人で入るのはなんだか嫌な気分だ。もう三十三にもなるんだから、いい歳した大人なんだけど、なんだか不安になる。 もし、来なかったら、一人でチョット食べて少し飲んで、連れ来ないんでって、店員さんにも言って、帰る。あぁ、考えただけでもめんどくさい。早く来いよ、優子。 優子とよく待ち合わせする居酒屋だが、一人で来たことはない。ざっとテーブルが十ほど、あとはカウンターに椅子が五つ。焼き鳥のイイにおいがする。とりあえず、ネギマとモモをタレで、あと