リフォーム前後を写真で比較2

A市O町にて仕入れた中古物件のリフォームが完了しました。

リフォーム前後の写真を見比べながら、どういった考え方を基に、どのようなリフォームを施したのかを紹介します。


物件概要

土地面積169.65㎡(約51坪)、建坪112.61㎡(約34坪)、築28年。立地は足利の中では中の下といったところ。駐車場は2台だが、大型分譲地の一番奥の立地なので、頭から突っ込んで駐車して、出る時はバックで転回、といった形で通常の並列2台の駐車場よりは少しだけ劣る。

本物件は1つ重要な要素がある。それは「物件の3件隣」に中古再販物件があ売り出し中ということだ。しかもそれが、私がもともと勤めていた「カチタス」の物件なのである。(笑)

土地45坪、建物29坪、土地も建物も弊社物件の方が少しだけ広いが、駐車場がこちらの物件は並列3台を確保できているのが強み。値段は1529万円。写真の一番左側に、外壁塗装中の弊社物件が見える(笑)

このような状況では、絶対に弊社物件とカチタスの物件は比較検討をされるので、「比較物件と比べて、こちらの物件の方がちょっとだけよく見える」といったリフォームをするのが効果的だ。

人間は、「Aはどうですか!?いいでしょう!?」と言っても中々簡単に答えてくれはしないが、「AとBならどちらがいいですか!?Aのがよくないですか!?」という質問は素直に答えてくれやすい。いわゆる「イエスセット」手法という奴だが、わかりやすい比較検討を何度もさせて、ハイという答えを沢山引き出してから、「じゃあAを買うということでよろしいですね?」という質問をすると、「ハイと言わないといけない」感覚に陥らせることができる。

なかなかヤバイことを言ってしまっている気がするが(笑)、実際、この「イエスセット」手法を営業マンはいたるところで使っている。逆に言えば、一般の方にはこういった手法には簡単に騙されないように、営業マンに何を言われようが、自分の意思を貫いた受け答えをしてもらいたい。

話が脱線してしまったが…、つまり、どのようなリフォームをするのが正解(効率的)かというと、「ほとんど同じ内容なんだけど、値段が100万~200万くらいこっちの方が安い」というのが一番分かりやすく、効果的だ、ということだ(笑)

リフォームを始めたのは弊社の方が後だったので、カチタスのリフォーム内容をじっくりと精査した上で、ほぼ同じリフォーム内容とした。物件金額は1398万円として、カチタスの物件よりも100万ちょっと低い金額設定にした(大爆笑)

カチタス物件を当て馬にして、早期に売却が完了することを望む。


外観

外壁・屋根塗装、砂利敷き、コーキング打ち代え、ポスト新規設置、カラモニターインターフォン設置、カギ交換を実施。カチタス物件に完全に合わせに行った。カチタスの物件が無ければ、もしかしたら外壁塗装をせず、中もクリーニングメインで980万くらいで販売していたかもしれない。(問い合わせが多い金額帯は1000万以下ゾーンなので)。

しかし、リフォーム済みのカチタスの物件があることで、「この物件はリフォームをしていないので、自分でやったらこのくらい費用がかかってしまうから、カチタスの物件のほうがいいですよ。」という営業をされやすいのだ。もちろん、リフォームをせずに1000万以下の金額にすれば、価格差を利用した営業もし易いが、人間、やはり見た目のよい物件が近くにあると、価格差がある程度あってもリフォーム済み物件を買うものだ。

なので、物件金額を比較検討対象よりも安く設定することができるのなら、同じようなリフォーム内容で、価格はちょっと安い、みたいな感じの方が「圧倒的に営業がし易いのである」。


リビング

特筆するべき点は特にない。フローリングは綺麗だったのでワックスがけ、クロス貼替、畳表替え、襖・障子の貼替を実施。


水回り

水回りも特筆すべきリフォーム思想はない。「カチタスが水回り全部交換してたから、ウチの物件もやった」。これだけである(笑)

とはいえ、カチタスがやっていなかったとしてもこの物件をリフォームするなら水回りは全て新品交換はやはりしていたであろう。

水回りを新品交換する費用は4点でおおよそ120万ぐらい。その費用に対して、販売金額を上げる効用は200万円程はあると思っている。よっぽど新しいもの以外は脳死で新品交換でヨシ!


居室

居室部分も特筆するべき点はない。クロスと畳の表替え、襖・障子の張替、フローリングは綺麗だったのでワックスがけ。それだけだ。クロスや畳の表替えは「物件の清潔感が圧倒的に向上」する。費用がおおよそ70万程になることが多いが、物件金額を上げる効用は150万くらいあると思う。大抵の場合で脳死で「クロスは全部貼替、畳も表替え、襖・障子は全部貼替!」と発注してしまってよい。


今回の物件は本当にオーソドックス(築25年前後、駐車場も2台停められて、建物も平均的なサイズ)なタイプの中古住宅でした。

このような物件の場合、状態がかなり良ければクリーニングメインでそのまま販売、それ以外は外壁屋根塗装・水回り全交換・クロス貼替・畳表替えなど、ほとんど全部実施する。その際に、特に間取り変更も必要としないことが多いです。(築25年くらいの年代の物件なら変な間取りは少ない)

今回のケースでは、「カチタスのリフォームに寄せた」という説明をしましたが、実際はカチタスのリフォームを参考にしなくても同じようなリフォーム内容になった気がします。(要するに、カチタスも同じような思想でリフォームに着手しているということですね。そこで勉強をした自分も同じような思想になるのは当然、ということです^^;)


本物件は本日リフォームが完成したばかりです。

リフォームが完了した後は、ネット投稿作業、チラシ作成作業、現地設営準備(テーブルイス設置、看板設置、のぼり設置)、仲介会社に資料をメール送信、反響があったら案内、ローン提案、ローン資料作成などなど、たくさーーーんの仕事があります。

これらの作業を全て、全物件、一人でこなしておりますので、中古再販のビジネスモデルというのは中々に大変ですが…、

・空き家を相続して途方に暮れている人の助けになれる

・リフォーム案を色々と考えて、どうやったら最も費用対効果が高いか計算するのが楽しい

・契約が決まった時の達成感

など、BtoCビジネスで得られるやりがいの全てが詰まっているといっても過言ではない仕事なので、大変でもなんとかやれちゃうんですよね。

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