"進化と堕落の二元論"
『プロに"上手い"は失礼』
という言葉を聞いたのはもう随分昔。
言われてみれば確かにそうだ。
料理人に"料理がお上手ですね"とは言わない。
美味しい料理を作るからプロと呼ばれるのだ。
この言葉を聞いたのは、とあるラジオ。
小説家、貴志祐介先生の『天使の囀り』という小説の文体を褒める時に使われた。
誰に?あの"谷山紀章"に。
意外に思われるかもしれないが、
GRANRODEOには文豪に影響を受けて出来たと思われる曲が多々ある。
(ちなみに一番好きな文豪は坂口安吾だそう)
文豪ストレイドッグスに"中原中也"で出演しているが、はるか昔に出した"sugar"という曲では中原中也宛の手紙を読み上げており、それもあってか文豪ストレイドッグスの1期の曲名は"TRASH CANDY"である(あまり良いタイトルではない)
映画の主題歌も担当し(Deadly Drive)
新たに3期のオープニングも担当するらしい。
(セツナの愛)
GRANRODEOのタイアップ曲は繋がりを持たせることが多いのだが、
既にタイトルでにやけてしまう。楽しみだ。
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今回の"進化と堕落の二元論"も文豪が登場しており、
谷山氏なりの揶揄も混じっているのが面白い所。
知らない事が罪だという
なれば知るという事は罰だ
いつの世も回る俗世は二元論
僕らはねじ伏せられる
したたかねじ伏せられたい
その願望たるや自他共に歩み寄らず
嗚呼、極寒の文豪よ何故に老婆を殺した
生きる事が全てだというなれば
死に至る道こそ無だ
堕ちてゆけ矯めつ眇めつ二元論
僕らは堕落していく
いつでも堕落させてくれ
文明開化の音はするかそのヘアースタイル
嗚呼、極東の無頼派よ
正に言い得て妙だよ
ざっと確認できるだけで坂口安吾、ドストエフスキー、ソクラテスなど谷山氏の芸は細かい。
きちんと調べればより深く知ることも出来るだろう。
そして、確認できた3名のことを調べていたら
死ぬことと、自分の信念とどちらが大事か!
byソクラテス
という格言が出てきた(お友達になれそう)
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"進化と堕落の二元論"はGRANRODEOの中でもずば抜けて"異質"な存在だが、そこも含めて好きだ。
(GRANRODEOは基本的に曲先。でなければこの詞にメロディを付けるという飯塚氏の苦労が増える!)
それでは、また。
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