見出し画像

「東京レインボープライド2022」見学記

「東京レインボープライド2022」@代々木公園へ。3年ぶりのリアル開催とか。前回、見学したのは8年前の2014年で、当時に比べ格段に協賛企業のブースも来場者数も増え、ステージのパフォーマンスも盛況。日比谷公園あたりで行われるイベントと何ら変わりはない、という印象でした。弁護士会や司法書士会、同性結婚に関する相談所、地方自治体からのブースも多く、パートナーシップ条約など環境整備が整い、具体的な相談ができるようになってきたのだと感じます。
 ご近所のNHKからは「虹色どーも君」が参加。一緒に撮影する記念写真のコーナーに長蛇の列ができていましたが、他に場内でスマホ写真を撮る人たちはあまり見あたらず。SNSで拡散することへの警戒、人権配慮があるのではないかな、という気がしました。

シンディ・ローパーのLGBTQ応援ライブ@NY

 私は新聞社記者時代にLGBTQの取材に開眼。きっかけはNY留学中の2006年にCyndi Lauperのライブでの体験でした。会場内にレインボーフラッグがはためいている様子を不思議に思いつつ、終盤の「True Colors」で、周囲の同性カップルたちが熱く抱き合い、キスを交わす様子にびっくり。実はこれがLGBTQ応援イベントで、レインボーフラッグがその象徴なのだと初めて気が付いたのでした。

トロントのLGBTQタウンルポ

 その衝撃から私はLGBTQ取材に目覚めます。マイノリティへの理解は、女性活用にも通じるダイバーシティであると感じた理由もありました。2014年にはトロントのLGBTQタウンを取材。1960年代に権利獲得運動の原点となったNYのバーの暴動「ストーンウォール事件」の世代が老齢にさしかかり、差別から施設への入居を拒否されていること、高額歴高収入の男性が目立つ一方で、収入の少ない女性たちの層があり苦労していることなどを聞きました。地下鉄構内には男性同士、女性同士のカップルによる2種類の「将来設計を考えよう」のポスターが。同じことが日本でもいずれ起こるだろうと感じました。日本企業が次第にLGBTQの社員への配慮、観光を始めとするビジネスを始めた2014年当時の様子もまとめ、記事化したのが下記です。

【日本でも関心高まるLGBT】2014年5月19日、Sankei Biz
https://www.sankeibiz.jp/business/news/140519/bsd1405190500005-n1.htm

 実はこの記事、日の目を見るまで紆余曲折ありました。当時の上司は「紙面にLGBTQを掲載することはまかりならん」「紙面が穢れる」という反応。そんな発想が、当時はまだありました。オンラインなら可能、ということで何とか出すことが出来たのです。

220423渋谷PARCO

 こちらは渋谷パルコの4月23日の様子です。日本もやっと、私が2006年に体験したNYの状況に追いつきつつあるということでしょうか。確かに今の日本は当時よりLGBTQの認知度は高まり、どんなメディアでも普通の言葉として扱うようになりました。とはいえ、今回のイベントで出店していた報道機関は「虹色どーも君」のNHKと日本テレビのみ。まだまだダイバーシティは言葉だけで実現していないのが、日本社会の実態だと思います。「アライ」として、自分の目で見て、考え、発信していきたいものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?