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あなたを想う日

あまり考えすぎず、気を落とさずにね
明るく笑っているあなたが爺は好きよ

という

明るく振る舞うのは、厳しいなあ〜

あなたを考える日があっていい
23年間のいつよりもあなたを思う今日の日

あなたの周りは今日、みんなあなたを想う

あなたは目が見えず

思い通りにいかない日常で

病院通いの日々

その何ヶ月かが過ぎると施設に入る事になり、

コロナで会えなくなってしまったあの日

手紙を出そうと思ったけれど、
読んでもらえないし、
そもそも施設の方に渡すことは出来ないと

タオルや服には名前を書いて施設の人に預けたけど、目の見えないあなたは他の誰かが使ってても、それは自分のものだと言えず、自分のものかもわからない。

会いたくても会えない

コロナを憎む

仕事に行く前、電話が来た。
じいちゃんが亡くなった、と母からあった。
淡々と、平然と話してくる

思えば母が取り乱してるところ見たことない

隠すの上手いなあ

私はといえば、
仕事に手をつけられそうにないから休み、
公園で過ごす事にした

でも体調悪くなるし
マスクがびちょびちょになってすぐ帰ってきた

泣きすぎて頭痛くなってくるし、
しまいには吐いてしまった。

でも朝から何も食べてないから、ただただ胃液が搾り出される。

母と比べて弱いなあ、私。


小さい頃にお風呂に一緒に入った事、
会う度言ってたなとか

周りの人はあなたを頑固という、目が見えなくなって鬱病を患ってからは感情の起伏が激しくなったと言う

でも私が会いにいくとご機嫌で、無口さを感じないおしゃべり好き。孫4人の事が大好きなのが伝わってくる

私も大好き

そういえば、私の子供が見たいと言ってたな
私がサークル長やったり、ベトナムへビジネスしに行った事、とても誇らしく話してくれるんだよな

巫女さんのバイトやってたらお札買いにくるし、ダンスを見に大学にも来てくれた。

友人に話を聞くと、いとこのじいちゃんってちょっと遠い存在になりがちだけど、そんな事なかった。

大学生の時には毎週のようにいことの祖父母の家行った時期もあった。

年始は必ず遊びに行って、泊まって。

って。

大好きだなあ。
大きくなっても、私はじいちゃんばあちゃんっ子なんだな。

じいちゃんには敵わないよ。

いつかこの日が来る事分かってたよ。

隠してたんだろうけど、
余命宣告受けてたのを知ってたよ。

沢山会いに行って
まだ元気な時に、目の手術するとには手紙渡したり、スカイツリー見に行ったり。
小さな頃には魚釣り、花火、BBQ、バイクの後ろに乗せてもらって。

帰る時はいつも外まで出てくれて握手して、見送ってくれたんだよなあ。

なんだか、あれやっておけばよかったいう後悔はない。

会えなくなっても、私が東京に出てきちゃっても、夢には沢山でてきた。

嫌な事あると、じいちゃんの生き霊がついていて、見守ってくれてる気がしたし。これは今考えると怖いな。笑

亡くなる日にも夢に出てきたね。
いつものようにいとこの家でみんなで食卓囲んで、じいちゃんの名前呼んで、こんな事あってさ!ってみんな話しかけてるの。

微笑ましく、何を話さず聞いてたね。

コロナでずっと面会出来ず、亡くなってもなお会えないらしい。

東京から地方に帰るのは良く思われないけど、
行かなかったら後悔するから行く。

亡くなった次の日にいとこがコロナを患ってしまい、ばあちゃんの家に行けるのは私の母だけ。親戚、その他の知り合いも、全てが終わってから線香上げにきてちょうだいってばあちゃんは言っていた。

ひっそりと葬儀をするって言ってたけど、いとこはコロナで来れず、孫が誰もいなかったら、じいちゃん寂しいでしょう?

ばあちゃんも、心配
家ではずっと1人だし、ばあちゃんこそ思い詰めてないかな

私、孫の中でも初孫だからさ。ちょっとくらい融通効かせてくれてもいいよね。
初孫の特権、ここで使わせてね。

お見送り、行かせてね。
コロナだからムリと母に言われたけど、説得出来たから。あんだけ終わったらお線香上げに来てって言ってたけど、行く事になったら豪華に私の好きな食べ物揃えて2人が待っててくれてるの。

じいちゃんも一緒に食べよう。

沢山愛情もらったなあ。
じいちゃんばあちゃん大好きだから
どこにでも行くよ。

ずっと見守ってくれてたね。
最後は私が見守るから。

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