突発性難聴の症状(私の場合)

突発性難聴になったときの症状と経過をまとめてみます。ただし、これは渡しの場合であって、必ずしも同じ症状になるとは限りません。

はじまりは右耳の不調から

2018年7月のある夜、午後8時頃だったか、テレビを見ていたら、なんとなく右の耳が聴こえづらくなってきた気がした。「もしかして、突発性難聴?」と思って、パソコンを開いて症状を検索、あわせて近所の耳鼻科を検索。残念ながら、最寄りの耳鼻科は翌日が休診日なので、翌朝は2駅離れたところの耳鼻科に行こうと決めて、そのまま就寝。

激しいめまいと吐き気

翌朝、目覚めると右耳は全く聴こえなくなっていて、さらにめまいと吐き気がひどかった。トイレに駆け込むも、胃の中は空なので、何も出てこない。
めまいがひどいので2駅先の耳鼻科なんて行けそうになく、近所の大学病院の救急外来に電話を入れて、妻とともにタクシーで向かう。
救急外来で受け付けを済ませて廊下で待っていると、「耳鼻科の外来で診てくれるそうです」とのことで、ひとまず処置室のベッドで休むことに。

初めての聴覚検査

何時間待っただろうか。車椅子で聴覚検査室に行くよう指示され、初めての聴覚検査を受ける。左耳は正常だけど、右耳は全く聴こえないことを実感。
耳鼻咽喉科の処置室の隅で待っていると、腎臓内科の主治医が様子を見に来てくれた。しかし、吐き気の絶頂の頃で、頭をちょっと動かすだけでゲーゲーしてた。それでも胃の中は空なので、唾くらいしか出てこない。

耳鼻科での診察から緊急入院

救急外来に飛び込んだものの、結局は予約外で耳鼻科を受診したような扱いになって、だいぶ待たされてから診察してもらえた。
耳の中を内視鏡で確認して、突発性難聴の診断が確定し、入院することに。
実は腎臓内科でかかりつけにしている大学病院なので、自分が腹膜透析をしていることは周知されていて、腎臓内科の病棟から入院した病棟に必要機材が貸与された。しかし、入院した病棟で腹膜透析の経験がある看護師さんはいないようで、私が寝たまま指導することに。それでも腹膜透析ができてよかった。
入院して困ったこと。めまいがひどくて立つことすらできず、トイレには車椅子で行くことに。そのたびに看護師さんを呼ぶので、申し訳なかった。車椅子生活は3日ほど続いた。

第一選択はステロイド

突発性難聴の有効な治療法は確立されておらず、まずはステロイドのパルス療法が実施される。多量のステロイドを点滴、翌日はその半量、そのまた翌日はさらに半量、というように量を減らしながら点滴を繰り返す。
日に1回の点滴をするだけ。

次の手は…

ステロイドパルス療法のあとは、病院ごとに治療法が違うらしい。
ここの大学病院には「高圧酸素カプセル」があるので、ステロイドの次は高圧酸素療法、通常の2倍くらいの濃度の酸素の中で1時間過ごすのである。暇な時間である。
私のためだけに、機器操作を担当する技士さんがついてくれる。1時間つきあってくれる。なにかお話すればよかったのかな。
チャンバーに入って気圧が高くなる間に耳抜きをするんだけど、右耳は抜けたしるしの「ボコン」が聴こえなくて、強めに耳抜きしたので、ちょっと怖かった。圧が抜ける間はひたすら唾を飲み込んで、内耳の圧も下げなきゃいけないけど、ダイビングやってた経験が活かせてよかった。
高圧酸素療法は5回がセットらしく、最後の1回は外来で受けた。

鼓膜に穴を…

高圧酸素療法の5回目から外来での施術だったが、「次は何やります?」って担当医に訊かれたけど、お薦めされたのが「鼓室内ステロイド注入」ってやつで…
まず、右耳に局所麻酔の液を満たして30分ほど放置。麻酔液を排出した後で鼓膜に穴を開けて、その中にステロイドを満たす。そのまま30分待って、吸い出して終わり。これを週1回、3週間やったかな。最後の週は鼓膜の穴が塞がっちゃったので、麻酔なしで穴開けられたけど、痛みは無くてひと安心。
3通りの治療法を受けた中で、右耳は数値上でやや聴こえるまで回復したが、実用上は左耳の聴こえと差がありすぎて、実質的には役立たずのまま。

半年後、1年後の定期検査で問題なし


半年後、1年後に定期通院して聴覚の検査を受けたけど、劇的な改善はなく、通院を終了した。

補聴器は


右の耳は、大きな音なら聴こえるけど、クリアには聴こえないことが多いので、補聴器などで音を大きくしてもうまく聴こえる気がしないので、補聴器は考えていない。今後、大きな音がクリアに聴こえそうなら、補聴器の使用もいいかもしれない。

突発性難聴は

まだ原因が解明されておらず、治療法も「ステロイドパルス療法」までが定番になっているだけで、それ以降は病院の設備にもよって様々な施術が試されている状態です。

今も、右耳は激しい耳鳴りが鳴り響いています。いつか、完治するといいな。

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