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日々の喧騒を忘れさせてくれ、リフレッシュしたい時に訪れたい場所…


〝このまま下車せずに終点まで行きたい〟


電車通勤を長く続けているので、何度も思った事があったけれど、実行したことはなかった。
電車といっても、短い区間を走る電車もあれば、グルグルと回っている電車もある。
異動などもあり、私が利用してきた通勤電車は何種類かあるが、その中のひとつは始発から終点までがかなり長い路線なので旅行並の距離になる。
実際、終点の地へ訪れたことがない。


ところが昨年、突然に実行するシチュエーションがやってきた。
パワハラ炸裂の上司(現在は異動で出て行った)の機嫌がすこぶる悪い日々が続いていたので、所属部署の空気が重くピリピリしていた。
その朝の私は、出社する身支度を整えている際に「アレ?」と思いながらも、バタバタと家を出て電車に乗り込んだ。
そして空いている席に座り再び「アレ?」
手洗いしているカーディガンのアロマ洗剤臭が強く残っている。すすぎが足りなかったのか?気のせい気のせい…いやいやいや洗剤の香りが気になって仕方がない。

パワハラも困るけれど、スメハラ(スメルハラスメント)も問題になってるから、社内研修動画を見たばかりだしなぁ…
→あぁ休みだったら良かったのに→今日は急ぎの締切あったっけ?昨日終えたばかりで身軽なはず→目眩(メニエルの具合もやや気になる)も調子悪いなぁ→有給休暇を取って休んでも迷惑がかからないかも?(心の声)

会社の最寄駅を下車するギリギリまで〝クンクン〟と自らの洗剤臭を確認。
そんなすぐに消えるわけないか…
目をつぶって頭を軽く振ってみる
ちょっと目眩してるなぁ…

そして、会社の最寄駅で下車したホームから、穏やかなマネージャーへ電話した。
体調がイマイチな事、納期の業務は昨日に終えてる事、公休日の変更or有給休暇をもらえないか?
穏やかなマネージャーは、公休変更でも有給休暇でも明日出勤してから決めてくれて大丈夫ですよ、と。即OKがもらえたので、予定外の休日となった。

パワハラ上司に心折れていたのも理由の一つ、洗剤臭も理由の一つ、ストレスからのメニエル具合も良くないのも理由の一つ。今まで突発休などした事がない。これは疲れ気味な心身を解放する為に降って湧いて出た休暇なのだ、と思うことにした。(たとえ正当な理由でOK貰えていたとしても少し気にする小心者)
ホームにいた私は、特急や快速ではなく、各駅停車の電車を選んでそのまま乗り込んだ。




海の見える駅で降りてみよう


電車はラッシュの後なので比較的空いていて、
車窓を眺めながら行き先を考えていた。
海の近くで、少し早めのランチして、散歩して、明るいうちに折り返しの電車に乗ろう。
そこで思いついたのが須磨海岸。
高校生の頃、友人達と電車で海水浴へ出かけた事がある。確か海のそばにある駅だった。
よし!須磨に決定!!
せっかくの休暇なのだから余計な事を考えないようにしよう(パワハラのストレス)と極力意識したけれど、車窓を眺めていたら、楽しかったエピソードを自然と思い出していて余計な事を考えることを忘れていた。


そういえば、大学生の時に、須磨海岸へ海水浴へ行った時にTVクイズ番組の撮影をしていて、急にスカウト受けてクイズ出題者として水着でTVに出演した事も思い出した。
早速、当時一緒に行った友達に、今日の経緯を説明して須磨に向かっているとLINEしたら、『わぁ懐かしい〜、クイズ番組に出たなぁ、たまには息抜きしてええねん、いつも真面目に働いてる会社員には休暇も必要やで』と返信が来て、ほっこりした。
そのあとは、私の記憶力の良さがムクムクと発揮し、この辺りのドライブコースやら夜景を観に訪れていたことやら、バブル期のレストランやカフェでの楽しい思い出が鮮やかに蘇り、すっかり気持ちが楽になっていた。




 須磨海岸①

到着して真っ先に向かったのは、リサーチしておいたカフェ「グレイトフルズ」。
Hawaiiにもこんなカフェあったなぁ。しかもこの景観にピッタリ。
ロコモコとアイスティーをオーダーして、流れているmusic聴きながら1時間ほどリラックスタイム。
お店を出て、海岸を散歩しながら、砂浜に降りて打ち寄せる波の音を直近で感じて癒された。
学生時代、波音がとても好きで、波と曲を同時に録音したカセットテープをよく作ってたなぁ。


須磨海岸②


長くサラリーマンライフをすごしているので、休むことに何となく引け目を感じてしまう時代を生きてきたけれど、こんな風に自分の為に時間を作って息抜きすることも許される世の中になっている(働き方改革とか)。
罪悪感を持たず過ごせた貴重な逃避行?DAYに感謝。
帰宅後、家族に打ち明けると「ズル休みやん」とイジられたけれど。




shio shio

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