【TRPG】驚くことはない、ちょっとした推理だ【フタリソウサ】
幼少期から、火サスや木曜ミステリーなどをよく観ていた。「おみやさん」や「浅見光彦」「科捜研の女」など、なにかと渋めのチョイスばかりを観ていた気がする。
わたしは当然みんな見ているものだと思っていたので、あえて学校で話すことはしなかったが、大人になってから人に聞くと、観ていたと答える同年代の人間は少なかった。面白いのに。
推理ものや、刑事ものが好きだ。なぜこの事件が起きたのか? という謎を紐解いていく、明確なゴールがあるからこそ、わたしにとっては見疲れが少ないものなのだ。
「シャーロックホームズ」や、「トリック」などの探偵役と助手役がいるバディものは、キャラが立った上の謎解きが楽しめる。
「コロンボ」、「古畑任三郎」など、最初から犯人が割れている状態から、常人離れした主人公の着眼点に驚き、客観的に全てを眺めることができる神視点に視聴者がいるという、ミステリーをエンタメとして見せている素晴らしい演出のひとつだと思う。
推理ものといえば、リアル謎解きゲームや脱出ゲームなど、自らが体感することができるイベントがある。一度は行ってみたいものだが、謎解きが好きだとはいっても謎解きが得意だとはいっていない。わたしが担当した事件は迷宮入り確実だ。
体感型でいえば、謎解きができるボードゲームやTRPGもある。「ウミガメのスープ」や「ブラックストーリーズ」などの水平思考ゲーム、「マーダーミステリー」など役割を演じながら、犯人を当てを楽しんだりすることができるゲーム。
その中でも、「探偵と助手」を楽しむことができ、ライトミステリー感を味わえる「バディサスペンスTRPG フタリソウサ」を紹介したい。
「フタリソウサ」は、冒険企画局制作の最大PL数2人でできるTRPGだ。GMを入れて3人、GMP(GMがプレイヤーもする)であれば2人から始められるお手軽さが魅力的だ。
前回「ビギニングアイドル」でも紹介したが、わたしは冒険企画局のシステムがめちゃくちゃに好きだ。しかも、「フタリソウサ」の作者は「ビギニングアイドル」と同じ平野累次さん。
思い返せば平野さん著書のルールブックが、手持ちには一番多い。
個性的なシステムとルールの理解しやすさで、すぐ遊ぼう! という気持ちになれる。
「フタリソウサ」は判定が簡単だ。探偵は10面ダイス、助手は6面ダイスを使用する。「有利」であれば振るダイスが増え、「不利」であればダイスが減る。そのダイスのどれかが目標値以上なら判定は成功だ。
PLたちは、探偵PCと助手PCになり、バディを組む。「フタリソウサ」は、「探偵ムーブ」と「バディあるある」を楽しむことができる。
「探偵」と聞いて浮かぶのは、かの名探偵シャーロックホームズである。飛び抜けた頭脳、そして飛び抜けた変人。そんなイメージがある。探偵PCは自ずとそうなるシステムがある。助手PCは、そんな探偵に付き合わされる(喜んで付き合う?)ワトソンムーブが楽しめるのだ。
「自分、そんな推理とかできないんですけど……」と思うかもしれない。安心してほしい。探偵PCには「知ってたカード」がある。
「知ってたカード」とは、事件のキーワードを抜いた概要が書かれた、推理役のみが見ることができるカードだ。キーワードを手に入れることで、まるで事件を先読みしていたかのようなムーブをすることができるのだ。
これ、メチャクチャ気持ちいいです。
わたしは探偵PCも助手PCもしたことがあるが、どちらにも美味しい要素がある。
探偵ならば変人と天才の「探偵あるある」が楽しめるし、助手ならばそんな探偵に翻弄されたり、信頼を寄せたり、探偵を嗜めたりする、「助手あるある」ができる。
「どうしてわかった?」
「なに、ちょっとした推理だよ」
こんなやりとりができた時には変な笑い声と脳汁が染み出す。キヒヒーー。
ともかくそんな2人が揃えば、「バディものあるある」が出来上がるのだ。
推理をするのだから、もちろん解決編、犯人当てがある。
バディたちは犯人を当て、無事事件を解決することができるのか……?
ライトな推理と、魅力的なバディムーブが楽しめる「バディサスペンスTRPG フタリソウサ」で、あなたたちだけのバディを、事件簿を、ぜひ楽しんでほしい。
「バディサスペンスTRPG フタリソウサ」の情報はこちら🔻
http://www.bouken.jp/pd/2s/
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