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読書のつぶやき

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読了後、ただただ、感じたままにぽつりとつぶやきます。 あくまでも自分の記録用です。 ※ネタバレあります
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2023年5月の記事一覧

中国の独立を目指す孫文と彼を支えた実業家・梅屋庄吉の生涯を描いた歴史小説。率直に、熱い…。国家なる共同体で何が起ろうと、個人という最小の関係は揺るがぬということ。歴史に名を刻む偉人であっても、彼らが偉人たり得た所以がどこにあるか。名も無き数多の人生にも想いを馳せた小説だった。

おむすび
1年前
3

2人の偶然の出会いと突然の別離、そして再会の繰り返し。育ちも性格も正反対であるものの、互いが唯一無二のかけがえのない存在となってゆく。「光のところにいてね」、恐れながら、絶妙で、見事な表現だと思う。2人が互いに対して抱く言葉でもあり、2人を見守り支えた人の言葉でもあるように思う。

おむすび
1年前
2

同じ職場で働く3人の、何とも不穏な人間関係を、"食"を通じて描く。表紙のほのぼのとしたイラストとタイトルとのギャップは意図的なのか…。食べ物や食事の描写がリアルで、総ページ数も少ないので、絵本のようにすぐ読めてしまう。読了後は、何とも言えない後味が残った。

おむすび
1年前
2

数千年後の未来の人類史。国という概念もなく、全く異なる習慣、形を持つ新しい人類が集団同士、隔離した生活を送る。少しずつ明らかになる人類の過去。物語全体に"滅び"や"死"といった寂しい雰囲気が漂いつつも、常に、それらの世界全てを慈しみ愛で包み込むようなまなざしがあるのを感じる。

おむすび
1年前
2