【曖昧】

聴きたいと願う声を聴く術はどこにもない
どこを探しても術はない
空に溶けた雲のように
波紋のように緩やかに拡がって
そうして記憶が曖昧になる

“それでよかったのだ”と
今は言い聞かせてみる
その感情もいつかは
薄れてゆくのだから
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