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R-1グランプリ2022がかなり熱い

いよいよ今週末はピン芸人No. 1を決めるR-1グランプリ2022の決勝戦だ。
リニューアルして2年目、若い世代の新しい笑いがどれほどお茶の間を沸かせるのか、今から楽しみでしょうがない。

1.昨年の反省点を大改革したらしい

 昨年は本当に番組としてお粗末だった。詳しくはこちらの記事を参照頂きたい。
世間的にも大多数が酷評だったようで、制作陣も番組存続のために、今回は本腰を入れたと見ていいだろう。

  まず進行沈滞の諸悪の根源、視聴者投票の撤廃。ようやく関テレはSNSとdボタンの呪縛から解き放たれることができた。正直この一つだけで改善完了と言ってもいい。

 次にファイナリストの削減。12→10→8名と、原点回帰した感じがある。たくさんの芸人を見たい気持ちは山々であるが、10名は賞レースにしては絞りきれていない感も否めない。選ばれしファイナリストという意味で8名は適正人数ではないだろうか。

 最後に審査員の削減と再編。今回初審査の審査員が2名、お笑いファン待望の声も上がっているが、個人的にはそこまで気になってはいない。これまでの審査員が座るに値しないとも思ったこともない。問題はきちんと点数を分散してくれるかに尽きる。審査員数が減るほどに分散は大きなファクターとなる。

2.ピン芸の魅力は漫才/コントの後塵を拝すのか

 ネガティブな話ではあるが、M-1やキングオブコントに肩を並べる大会といってもいいはずなのに、なかなか優勝=スターダムとなっていないのが実情だ。レベルが低いと揶揄されているTHE Wさえ、チャンピオンは安定したメディア露出を重ね世間に根付きつつあるのに対し、燻っているR-1チャンピオンは少なくない。

 その要因はなんなのか考えてみる。R-1グランプリはピン芸人の頂点を決める大会だ。漫才/コントといった分類とはが異なりスタンダードが括りにくい。端的に言うと、ピン芸に正統派は存在しないのだ。であればどうか。型にとらわれない、とにかく異彩、とにかく個性を放つ空間にしかなり得ない。天才と認められた選ばれし1名が頂点に立つといっても過言ではない。

 突出した個性は万人に認められることは難しいと考える。その結果が、日本中に露出される地上波との相性はよろしくなく、上述のような燻りを生んでいるのではないかと考える。しかしそれはピン芸人が漫才師/コント師に劣ると言う事ではないと伝えたい。じゃあTHE Wは?との指摘がありそうだ。これに関しては語りたいこともあるのだが長くなるので割愛する。

3.注目の芸人 全員

一番言いたいことまで長々とかかってしまったが、何が熱いかというと、
今回シンプルに熱い精鋭が揃ったのだ。

 前回準優勝ZAZY 、女芸人No. 1の吉住、若手注目株の金の国 渡部おにぎり、人気ギャガーユニットからの逆輸入 サツマカワRPGなどなど。

 kento fukaya は昨年のトリプルフリップが印象深い。今年はフリップで来るか、また別のアプローチか楽しみだ。

 お見送り芸人しんいち、個人的に弾き語りのピン芸人は大変好みだ(波田陽区、AMEMIYA、SAKURAI、馬と魚(トニーフランク)とか)。R-1での成績もまずまず良いが戴冠には至っていない。ラストイヤーということもあり、歴史に風穴を開けて欲しい。

 寺田寛明はかなりスタンダードなフリップ芸人だ。ZAZYのような異彩をはなつフリップ芸ではない。正直2年連続の決勝進出にはかなり驚いたが、異彩を凌駕する上質なネタが仕上がっていると見ている。マセキ信者としても、今回一番期待している芸人だ。(よくよく見たら、今年のファイナリストはしっかり事務所がバラけてるね)

 敗者復活も誰が上がってきても見劣りしない面々となっている。実績だけでいうと無類の強さを誇るマツモトクラブが最有力か。個人的に気になっているのは、ピンネタを知らないという意味でトンツカタン森本、ケビンス仁木、サンシャイン坂田に注目したい。いずれも本職はツッコミ。ピンではどんなネタを繰り広げるのだろうか。激戦の復活ステージは本日3/5 16時よりネット配信だ。


熱くなってしまったが、漫才もコントもピン芸も、優劣なく全てが大好きだ。年に一度の個性の祭典、待ち遠しくてたまらない。

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