M-1グランプリ2021 大会見どころ

決勝進出9組決定

漫才論争も記憶に新しいマヂカルラブリーの優勝からはや1年。
激闘の準決勝を制した9組はこちら。

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(公式サイトより引用)

ご覧の通り、お笑い好きなら知っている。興味ないならほんとに聞いたことない。そういった面々が集まった。
準決勝をオンタイムで見れなかった悔しさも相まって、熱量が半端ではないうちに、決勝に向けて大会の特徴を纏めよう。

1.正統派の時代の終焉

今回のメンバー。一言でまとめるのであれば「混沌」
私は漫才論争なんてものこそが論外であると以前から謳っており、
今回もれっきとした漫才師9組が勝ち上がってきたという気持ちは揺るがない。

しかしながらどうだろう。
今回のメンツは、今までとは比較にならないほど多岐にわたる芸風と個性ではないだろうか。見た目を引くキャラの強いコンビも盛りだくさんであれば、ネタが特異なコンビも多数。第一回大会から比較してしまうと、正統派なんて言葉は過去の遺物なのかと思ってしまう。

ここ数年で(マクロで言えばM-1の影響でもあるが)漫才というコンテンツが異常な進化を遂げ、笑いの形は多岐にわたる発展を遂げた。
そんな中で前例を見ない異端児、マヂカルラブリーが優勝した2020年大会。一部から漫才ではないと揶揄されようとも、日本一の漫才師になった事は否定のしようがない。
漫才の形が無限大であることを、芸人・視聴者・審査員の全てに認めさせたわけだ。この事実は筆舌に尽くし難い功績であると今なお感じている。
特に審査員としても、結構今までの凝り固まった額縁ははずしてもいいんじゃない?という姿勢になったのではと考える。贔屓するわけではないが、そうでもしないと準決勝で敗退した見取り図を始め、準々決勝、3回戦で枠から漏れてしまった正統派漫才師への説明がつかないのだ。


キャラでも動きでもリズムでもモノマネでも、面白くさえすれば認められる。
正統派漫才の時代終焉。そして無限の笑いの可能性を追い求める、純度100%の漫才の時代へとの移り変わる。面白くなってきたではないか。


2.拮抗する東西勢力図

準決勝の東西対比は例年通りほぼ五分五分。昨年は10組中関西勢3組という偏りを見せたが、今年は半々という拮抗状態に(ゆにばーすは関西とした)。
こうして東西に分けると、やはり西はかなり正統派に近いスタイル。関東は最先端を行く形であることが浮き彫りになる。だからどうだと言うことではない。面白いが正義だ。


3.非吉本に勝機あり 事務所別で見る比較

今大会、一番楽しみなことは、よしもと意外の事務所にトロフィーが渡るのではないか。というワクワクだ。

SMA(錦鯉)が優勝すればR-1、KOCを含む主要賞レース三冠の偉業。

グレープカンパニー(ランジャタイ)、マセキ芸能社(モグライダー)は勝てば事務所として初優勝。※サンドウィッチマンが優勝時の所属事務所はフラットファイヴ

人力舎(真空ジェシカ)はそもそもアンタッチャブルの2004年以来の決勝進出。勝てばKOC、THE Wの三冠。

個々の魅力はまた直前までに記事にまとめたい。

少しだけ、審査員の塙と富澤への忖度ってあるのかなあ?とも思ってしまったが、そこに擦り寄る必要がそもそもないことと、仮に自分の事務所の後輩が出ているとなると、フラットに見たとしてもあからさまな高得点はつけられるはずもない。勘繰ってしまうこと自体が愚かである。

4.終わりに

正直準決勝をオンタイムで見れなかったことが悔しい、残念、悲しい。これに尽きる。来年は劇場公開の復活を願う。成人してこれほどまでに物欲が出たのは初めてかもしれない。転売でもなんでもと思い全力を尽くしたのだが叶わなかった。せめて生配信はしてくれよと言う愚痴は漏れてしまうものの、やっぱりこの大会がダントツで毎年楽しみなイベントなのだと痛感する。

今年はは過去に例がないほどに、優勝候補、好成績を残せたものが不在の大会となった。誰が優勝しても大衆的には意外性を孕む結果となる。
どんな感動が待っているか、いまから待ち遠しくてたまらない。

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