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ご当地マグネットを実物と照合

ご当地マグネットを観光地の土産物屋で買います。見た光景がそのまんま描かれているものもあります。無理やり建物や名物を詰め込んで配置したものもあります。何が描かれているのかよく分からないものもあります。
描かれているものを実物で再現できるのかを、いくつかのご当地マグネットで試みました。(自分で撮影した写真の他、Googleストリートビューや、観光地公式サイトの写真なども拝借しました。)

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は大阪あべのハルカスです。マグネットはハルカスのミニチュア。せいぜい20階建てのタワマンみたいになっちゃってはいますが、一応展望フロアで売られていたオフィシャルグッズです。
下は成田山新勝寺ですが、マグネットでは本堂の後ろに、どうしても重要文化財の三重塔を配置したかったようです。映えの創作。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は、なぜか青い大阪城ですが、写真を探し回ったら、どうやら夜のライトアップされた状態を表現したものでした。昼間の大阪城しか見ていないと、売店でこのマグネットに遭遇してもハテナマークかもしれません。
下段は桜満開の大阪城。天守閣の向きが90°違いますがご容赦願います。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は沖縄名物満載マグネット。素材写真も無理やり貼り付けました。
下は沖縄の守礼門。守礼門は、太陽の方角でかなり実写の色彩が変わります。マグネットの方はかなりビビッド。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は日光の中禅寺湖と男体山。半月山展望台からの実際の風景写真がマグネット絵柄のベースで、そこに遊覧船とロープウェイを添えたもの。
下も日光。東照宮陽明門で、手前には三猿=見猿言わ猿聞か猿。実際は、人生の教訓を描写した8枚の絵の一つとして陽明門に彫刻されています。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上の京都は、そこそこ近い風景を探せたかなと思います。奥の法観寺(八坂の塔)は切り貼りせざるを得ませんでした。
下は東京銀座にある歌舞伎座です。実物は、改築前の建物のデザインを前面だけに残して後部が29階建てのオフィスビルになった、「歌舞伎座タワー」です。2013年オープン。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は奈良の東大寺大仏殿ですが、鹿は実際にはこんなに中までは入ってこられません。要拝観料。
下はその中にいらっしゃる大仏様。マグネットは、細かい部分も省略しないで再現しているのだと分かります。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は神戸北野異人館、山手八番館の「サターンの椅子」。悪魔に呪われそうな名前ですがそうではなく、サターンは、ローマ神話の農耕神サートゥルヌスのこと。むしろ座ると願いが叶うプラス方向。
下は同じく神戸南京町(中華街)と、中国獅子舞ですね。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は神戸異人館、風見鶏の館の"山側"になぜかポートタワー。大規模改修工事を終え、2024年4月リニューアルオープンしました。
下は神戸北野異人館うろこの家です。なぜか神戸牛キャラがぶら下がっています。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は、実際にも韮山反射炉と富士山の2つの世界遺産が見られる場所。ただしマグネットのように、桜や茶畑も含めて一つの画角に全て収まるビューポイントは存在しません。キョロキョロしましょう。
下は、大漁旗がダイナミックで鮮やかな大間崎のマグロ漁船とマグロ。マグネットは雰囲気出ています。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は神田明神。鳥居正面からの風景を、鳥居の奥に見える御本殿まで忠実に再現。そして左側が甘酒の老舗、天野屋。なぜ甘酒店がこんなに幅を効かせているのか。それは天野屋さんの公式マグネットだからです。
下は、ご当地マグネット界頻出の浅草雷門。富士山とペアにされがちですが、こうして後ろに富士山を描かないでいただけると、写真切り貼り作業不要で助かります。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上下とも東京スカイツリーです。スカイツリーもよくご当地マグネットに描かれますが、縦に細いのでどうしても爪楊枝のように小さくなってしまうか、ずんぐりむっくりの漫画的なものになってしまいます。そこで考えられたのが、マグネット自体を縦に細長くしてしまうというソリューション。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は日本の食文化、寿司ですが、マグネットの方の寿司ネタはなんだかちょっとしょぼい感じもします。少ないし、タマゴが横置きだし。
下は、夕日の当たる赤富士をデフォルメした北斎の版画と、それをリアルな立体感のある実物に戻そうと努力したマグネット。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

横浜みなとみらいの情景です。
上:マリンタワーの位置は本来そこじゃないです。
下:そこでもないです。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は京都大原三千院にあるつくばい(日本庭園に置く、茶室に入る前に手と口を清める背の低い手水鉢)で、口を部首とした四文字「吾唯足知」が時計回りに刻まれています。「われ、ただ足るを知る」とは、「我々は、過剰な欲を持たず、現状で充分足りていると知って心のゆとりを持とう」的なお釈迦様の教えです。濡れ紅葉がいい塩梅に再現されています。
下は、長崎の大浦天主堂と旧グラバー邸。離れていますが強引にコラボ。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

上は言わずと知れた清水寺。訪れたすべての観光客が撮る写真を再現しています。
下は竜安寺の石庭。マグネットは石が大げさで配置も適当ですが、本来、
・東洋学の完全数「15」の石があるが全てを同時に見ることはできない
・配置の各所が黄金比になっている
など枯山水の美学があるべきなので、「真上から見た石庭マグネット」もあればいいのに、と個人的に思ってたりします。

           左:実物    ⇔    右:マグネット

最後も京都では鉄板中の鉄板風景。金閣寺と嵯峨野竹林でした。

以上です。
疲れました。