遠くで暮らす家族を思い月を見る「但願人長久」
同僚のSNS投稿で、久々に「但願人長久」のフレーズをみて、フェイ・ウォンの歌を思い出しました。「但願人長久」はたしかにフェイウォンの歌でしたが、もともとは、テレサ・テンが1980年代に歌った歌で、さらにいえば、もともとは蘇軾の歌った歌(漢詩)なのだそう。
フェイウォンの歌を聞いていた頃の20代の自分は、どこまで理解していたのか、ちょっと自信がありません(収録されているアルバムが、テレサ・テンのトリビュート・アルバムだということは、理解していたと思いますが)。
歌の中身は、「健康で居る事を願い、千里を隔てても、綺麗な月をとも眺めよう」というフレーズが入っていて、蘇軾が遠く離れて暮らす弟のことを思って歌ったとされています。
テレサ・テンとフェイ・ウォン、どちらも特徴があっていいと思いますが、意味を思いつつ味わうという意味ではやはり、テレサ・テンでしょうか。それにしても漢詩を歌にして、そのまま現代のスタンダードにしてしまうというのも、なかなかに興味深い現象ですね。
コロナ禍の中秋節、このフレーズは遠く離れて暮らす家族のことを思い出すのにピッタリの歌でした。
蘇軾は字を「東坡」といい、杭州名物の「東坡肉」と呼ばれる料理を編み出したとされています。
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