新型コロナウイルス防疫作戦~台湾の場合~

何の役に立つか分からないけど、今回のウイルスで日本がなんかやばそうなので、日本大好きマンとして居てもたってもいられず、そしてちょうど日本語も少しできるので、自分の知ってる台湾(メイン)や国際的情報(サブ)をまとめてみました。

※「今更だけど新型コロナウイルスとはなんぞや!?」の方はNHK特集の「基礎知識」をご覧ください。
「日本はどうなってる!?」の方はニュースサイトや厚生労働省のまとめをご覧ください。

※後から編集・長文投稿ができる/よみやすい投稿サイトをもとめてnoteにたどり着きましたが、報酬目的ではないので「サポート」はご遠慮ください

※当時の状況と政策(対策)の変化の関係性がわかるよう、できるだけ日付を入れるようにしてます。

※専門家ではないので、既存事実以外の知識情報はマスメディアで見て、自分で考えて、信憑性がありそうなものをまとめただけであり、何も保証はできないので、おかしいかも?と思ったらどうか自分でも調べてください。

※特別に場所を明記していない情報は全て台湾国内の話です。

※以下の情報及び文章自体の拡散はご自由にどうぞですが、
 拡散した後なにかよくないことがおきたら自己責任でお願いします。

※☆→個人的な感想と気づいた点、世論情報など

※修正依頼やご指摘があればこちらへリプをください:https://twitter.com/shinyaemew
 (フォローはおすすめしません)
 (必ず対応するという保証は致しません)

※どうかこれ以上台湾と日本でウイルスが広がりませんように。


【患者数最新情報】(~2/9)

現時点で18例
情報源:https://www.cdc.gov.tw/ (政府のウェブサイト)

第1例:1/21・武漢から帰国した女性(入国前隔離)(もうすぐ退院できそう)
第2例:1/24・1/21に入国した中国人女性(武漢渡航歴あり)
第3例:1/24・1/21に帰国した男性(武漢渡航歴あり)
第4例:1/26・1/13~15に武漢へ行ったことのある帰国女性
第5例:1/27・1/20に武漢から帰国した女性
第6例:1/28・1/22に武漢から入国した中国人女性1
第7例:1/28・1/22に武漢から入国した中国人女性2
第8例:1/28・渡航歴なし・第5例の家族である男性
第9例:1/30・渡航歴なし・第10例の妻である女性
第10例:1/31・1/12に武漢から帰国した男性(第9例より遅く発症)
第11例:2/4・チャーター便で武漢から帰ってきた男性
第12例:2/6・2/2に武漢から帰国した男性
第13例:2/6・武漢に滞在していたが1/21深センから帰国した女性
第14例:2/6・カナダ旅行で2/1に香港で乗り換えて帰国した男性
第15例:2/6・カナダ旅行で2/1に香港で乗り換えて帰国した女性(14の妻)
第16例:2/6・1/24にマカオ旅行から帰国した女性
第17例:2/8・カナダ旅行で2/1に香港で乗り換えて帰国した男性(14の息子)
第18例:2/9・カナダ旅行で2/1に香港で乗り換えて帰国した男性(14の息子)

(国民数/非国民を含む全数の比例=15/18)


※武漢からのチャーター便の防疫対策:
2/3:同日深夜に武漢発チャーター便に関する対策を公開:
* 機内で「入国健康申告カード」を記入
* 空港で特別入国ルートを設置(通常ルートには行かせない)
* 入国時に発熱検査・発熱者は直ちに移送、症状のない者は特定の場所・一人一室で隔離
* 帰国者を隔離する場所は公開されない
* 最低14日間隔離する予定
* 隔離中の健康管理:毎日2回の体温測定及び症状確認、外出禁止(症状が出たら移送)
* 隔離は人身自由の制限になるため、隔離される者へは検疫策を事前通告するほか、「隔離されることに対し告訴権があること」も通達する
* 空港から隔離場所へは大型バスで移動。運転手を含む関係者全員に全身防疫装備を装着


【一般人でできる防疫対策】

簡単に見えるけど大事なことを4つ。

1. マスクの着用による飛沫感染防止
マスクは色んな種類がある。効果がないものを使うと、油断した分危険も増す。

* 有効と見なされるマスクは、N95マスクと、医療用マスク
* 医療用マスクが有効と見られる理由は、ろ過効率が検査項目にあるため
* N95マスクは正しく着用していれば、長時間の着用が耐えられないはずのものなので、N95マスクは医療現場にいる人のために避けておき、最大は医療用マスクがあれば十分
* マスクの向き、鼻をちゃんとガードしているか、マスクと顔の間に隙がないかしっかり確認しないと、マスクをつけていても意味がない
* マスクをつける前は手洗いをした上、顔に当てる面に触れられないように気をつけること

実際の効果としては 
N95>医療用>医療用ではないけど防菌層があるマスク>そのほか
医療用ではない~以下は基本「ないよりまし」精神で考えたほうがいい。

2. 手洗いによる接触感染防止
マスクよりも大事なのが手洗い。
飛沫自体は近距離でないと届かないが、噴出された飛沫は周囲の机、床、手すりなどなどにつく。そしてついたウィルスはすぐには死なないので、それが手について、その手で目や口を触ったら感染する可能性がある。実際、患者と近距離にいないはずの人でも感染されたことが分かっている。(飛行機内のトイレ経由など)
なるべくあっちこちを手で触らずに、また、手で目や鼻、口などに触れる前に必ずしっかりと手洗いをすることが大事。

3. 状況が収まるまで、なるべく人が集まる所へは行かないようにすること

4. SNSでもニュースでも政府のウェイブサイトからでもいいから自ら最新情報を確認し、拡散すること
  (自分が使っている台湾のSNSは毎日誰かが最新情報を持ってきてる)

【政府による国内対策・指示について】

1/20:対厳重特殊伝染病(新型コロナウイルス)防疫指揮センターを立ち上げる
1/20?:武漢からの航空便に対し、入国前検査の実施を開始(1/21の検査で早速第一例を発見)
1/27:病院に出入りする際はマスクの着用、フェイクニュースへの注意を呼びかけ
1/29:各交通機構・集会・学校・教育機関などへ防疫指示を出す
1/31:(※マスクが入手困難+国内の広範囲感染状況が見られないため)
マスクの節約を呼びかける(病院や人の多いところに行くときだけ使う)
同日から政府はマスクを徴収しはじめる(詳細は下のマスクの条目にて)


【入国・旅行制限について】

SARSの時から:空港の入国ルートに発熱検出装置を設置。画面を見ると旅客が発熱しているかが分かる
1/22:武漢からの団体旅行客の入国許可の発行を停止
1/25:台湾人の武漢への渡航をやめるように呼びかける
   旅行会社に中国から台湾への団体旅行を中止させ、また、台湾から中国への団体旅行プランも停止するように指示する
   中国・香港・マカオからの入国希望者に対し、空港で「健康申告カード」を配り始める
1/27以降:中国人の入国制限体制を開始(拡散状況によって入国制限を拡大する)
2/4以降:14日間以内に中国・香港・マカオに寄った船の停泊を禁止する
2/7:外国人全体に対し、過去14日間以内に中国(武漢に限らず全国)への渡航歴がある人は入国禁止とする

【WHOについて】

* 冗談なしにWHOは基本信用しなくていい。
  (こちらも合せて読んでみて:https://t.co/igf5sNEDpw?amp=1)
* 冗談なしにWHOの中国関連の情報の厳重性は基本x10倍にして考えたほうが真実に近い
  例:「渡航制限しなくていい」→「渡航制限しろ」
    「武漢の死亡患者数は65人」→「多分既に650人は死んでる」

中国は嫌いだけどこれは冗談でも恨みによる誇張でもなく、
今まで中国の色んな嘘を見てきた人としての予測である。
その理由ついては次の「特効薬」の項目でも言及する。


【特効薬について】

Remdesivir(レムデシビル)というアメリカ製の元対エボラの抗ウイルス薬が、1/27にアメリカで新型コロナウイルス患者に投薬され、1/28~30に素早い病状改善が確認されたので、新型コロナウイルスの希望と見られている。
ただ、今の所この1例しか実例がないため、これから試験を重ねて確認されていく。

※補足
この一人の患者で効果を確認した製薬会社Gileadは取り急ぎ中国と手を取り、薬の構成などを渡し、死に際を彷徨っている中国人を救おうと中国でも投薬試験の準備をしている

と同時に中国政府は何をしているのかというと
『この特効薬の特許を国内で取った上、PCTを利用し特許の適用範囲を全世界へ広めようとしている』

※特効薬に関する情報源:NEJMというアメリカの医療専門誌
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2001191 (英語)

※特許問題に関する情報源:中国のウェブニュース
https://www.soundofhope.org/post/339889 (簡体字中国語)

※PCTとは:(from ウィキペディア)
『特許協力条約(Patent Cooperation Treaty)は、複数の国において発明の保護(特許)が求められている場合に各国での発明の保護の取得を簡易かつ一層経済的なものにするための条約である。
(中略)
この条約は、国際出願によって複数の国に特許を出願したと同様の効果を提供するが、複数の国での特許権を一律に取得することを可能にするものではない。この条約等によって複数の国で特許権を取得したかのような「国際特許」、「世界特許」または「PCT特許」といった表現が使用されることがあるが、世界的規模で単一の手続によって複数の国で特許権を取得できるような制度は、現在のところ存在しない。』

☆どういうことかというと:
中国政府がこの(アメリカが開発した)特効薬で全世界から金を毟り取ろうとするも、PCTはあくまで「他国特許取得手続きの簡略化」のためのものであり、どこか1つの国で特許を申請すれば全世界に通じるというものではないので外国は安心してよい。
(ただし中国国内がどうなるかは分からない。恐らく政府の許しがないと薬がもらえないではないだろうか。哀れだ。)

【医療用マスクの徴収・配給制度について】

1/24:マスクの輸出を禁止(暫定2/23まで)(一般人の海外への持ち出しもある程度制限)
1/28:政府の戦時備品である医療用マスクの在庫から600万枚を全国のコンビニなどへ配給し、1枚8台湾ドル(約28円)・一人一回3枚までという体制を始める
1/30:買い占め厨がひどいので、31日から国内の医療用マスクを徴収しはじめ、毎日260万枚を配給する。(☆買い占め厨は全く減らなかった)
同日から国内11軒のマスク工場は24時間体制になり、政府の指示の元、医療用マスクを生産し続けている
1/31:2億台湾ドルの予算を注ぎ込んで新しいマスク工場を建設することが決まる
2/1:春節が終わり、30日から工場が稼動し始めたので、定価を6台湾ドルへ下げる
2/3:転売、買い占め防止のため、本人検証制度の開始を予告
2/4:6日の新制度に備えるため、コンビニでの販売を停止
2/6:本人検証制度開始:
1. 全国民健康保険認証があり、かつ保険証を読み取れる機器を備えているドラッグストアにのみ配給
2. 一人1保険証で、七日間につき最大2枚まで購入可能。値段は5台湾ドル(約17円)
3. 知り合いの分を一緒に購入することも可能だが、保険証の提示は最大2枚まで(3人目以降の購入代行は禁止)
4. 身分証明書ID番号の最後の数字で、購入可能の曜日を分けている

※枚数設定の理由:これから建設されるマスク工場の生産量も含め、およそ1週間で4600万枚の量を期待できるので、2300万人で分けるなら最大2枚しかないという計算。ただ、実際病院などで使用される量も確保しないといけないため、恐らくおよそ500万人しか買えないと言われている。それもあって、政府は引き続き「マスクは必要のある人へ」「不必要な外出は控える」と呼びかけている。

☆マスクは今世界中で不足しており、台湾では色んな人が買い占めてることを「マスクの乱」と呼ぶほど。
 実際、最初は本人検証制度がなかったため、暇手間かけて何十軒のコンビニをはしごすれば一人で何枚も手に入れられた。
 勿論できれば最初から検証制度があればよかったが、保険証の読み取りシステムの修正に要する時間もあり、春節を挟んでいたこともあり、この結果でも政府は十分ちゃんとできていると思う(私は配給マスクは買えてないが)
 大体、買占め厨さえ滅べばもっと沢山の人が買えたはずだから買占め厨が諸悪の根源だと思ってる。


【冬休み延長・在宅対応について】

台湾は1~2月あたりが冬休み期間。今年の冬休みは1/21~2/10との予定だった。

2/2:感染拡大を防ぐため、冬休みを2/24まで延長すると教育部が決定。(2/25始業式)
(冬休みの延長に合せて、夏休みも7/1から7/15へと延期された。)
(7/1~7/3に予定していた大学入学試験(全国統一試験)の日程は変更なし)

※小さな子供をもつ大人の防疫休暇について※
小学校以下の冬休みも延長されたので、家で子供を見られるようにさせるため、以下の防疫休暇が追加される:
1. 12歳以下の子供を持つ両親のうち一人、防疫休暇を取ってよい
2. 防疫休暇が取れるのは2/11~2/24の間(最大14日)
3. 休暇期間の給料は規定無し、ただし「欠勤」扱いにしてはならない(*)
4. 会社が休暇を断るなり、欠勤にするなり、追加処罰を与えると違法と見なし、罰金が罰せられる

* 台湾人の給料の内訳には通常、「欠勤がないならもらえる奨励金」という項目がある。
この奨励金は、有休を使う以外に出勤していない日があるともらえない。
なので、簡単に言うと、「12歳以下の子供を持つ親はその間最大14日間休めるし奨励金は保証するけど、その14日間の給料までは保証しないよ~」
といった感じである。

☆ 「給料に関する規定はない」のはつまり「無給休暇」にされることもほぼ確実のため、台湾国内で少なからず罵声が上がっている。
ただ、個人としては、「ないよりまし」という考えで、「子供を選ぶか仕事を選ぶか」という選択になると思う。
会社側から見ても、社員が休んで収益が減るのに最大14日分の給料を支払うのは、中小企業だとそれなりの損失になるので、政府で給料の全額支給を強制するのは無理だと思う…  
  また、「学校の休みを延長しなければいい」「大人が休めない場合子供を保育園に預けるので人が集まるから一緒」という考えもあるかもしれないが、「学校」と「保育園」では人数が勿論違うし、「会社が厳しいから怖くて休めない」という考えを捨てないといつまでもブラック会社は減らないので、労働条件改善のためにも「休む権利を与えるから怖がらずに休んで」という今回の特別休暇が必要。
  だから「ないよりまし」。
(実際ホワイトな大手企業は休んでOKとの情報も出ているし有休扱いの会社もある)
 

今の所以上です。
何か新情報があれば暇なときに追加・修正します。
重大な修正追加がある時は一番上に記録します。

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