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一代で酒屋を築いた祖父を、陰ながら支えた祖母の大事にしてきたこと

おはようございます、村岡です。
今日は岐阜の車窓からの景色を眺めながら、通勤途中で執筆しました。

家の祖父はどちらかと言うとぼくに似ていて(まさかの誕生日も同じです)、よく飲み歩き、近所の人にお酒をふるまい、釣りと写真と旅が好きで、まさに自由奔放。たまに酔っぱらって"ずぼん"を頭から被っていた(もちろんぼくは被りませんが)ことを思い出し、少し笑みがこぼれた今日この頃です。

岐阜の車窓から

祖父は独立を夢見て地元の酒蔵に務め、その酒蔵さんの多大なるご支援もあり、小さな町ですが酒屋を開業しました(今のぼくがこの世に存在しているのもその酒蔵さんおかげだと思うと感謝しかないです)。本当に小さな酒屋ですが、全盛期の年商は億も超えることがあったとのこと。そんな酒屋も今は閉業してしまい、もう少し早く「戻ってきたらなぁ」と思うこともあります。

自由な祖父をずっと支えてきたのが祖母でした。朝は早く起きて通学の前にぼくの朝食を用意してくれて、日中の業務が終わったあとは夜遅くまで帳簿をつけ、本当に綺麗な文字でお中元やお歳暮の”熨斗(のし)”を書いていたことを覚えています。そんな祖母から教わってきた、ぼくが大事にしていることを今日は伝えさせていただけたらと思います。

「人は信用だからね」

ある日、独立を夢見ながら行動している時に、そう言えば「うちも自営業だったやん!」と気づき、うちの祖母に何を大事にしてきたかを聞いてみたことがありました。

その時に「人は信用だからね」と祖母からこの言葉をいただきました。気の知れたお客さんにお酒の配達をするときは、祖父はちょっといいかげんなところがあり、「多少は遅れてもええやろう!」的な部分もありました。そんな時は「ちゃんとしなあかんよ!」って普段めったに怒らない祖母が怒って言ってました。どんな人とでも、どんな小さなことでも、一貫性をもって一つ一つの約束を守ることが信用に繋がっているんだと祖母から教わりました。

「お金は他人やよ」

「めっちゃお金きつい!」って思った時に、両親に頼ろうかとか、兄弟に頼ろうかとか、仲良い友人に頼ろうかとか、甘えの気持ちが生まれたときにはいつもこの言葉を思い出します。お金に関しては”他人"だよな、自分が常に経済的にも自立し精神的にも自律していることが大事だよなって、思い出させていただきます。

余談ではありますが、ぼくは社会人になりエンジニアとして仕事をしながら独立の準備を進めていたため、金銭的に本当にきついときもありました。そんな時は日中仕事をしながらも深夜のカラオケのアルバイトとか、音楽イベントの設営とか、ホテルのアルバイトとか、何とかしてお金を工面したときもありました。どんな時でも自分で何とかする、そんなタフな雑草精神を養えてきたのも祖母の「お金は他人やよ」という言葉だったかと思います。

2016年のホテルのアルバイト時代

「今日も来てくれてありがとうね」

一番、ぼくが頭の中に残っているのは、この言葉だと思います。年末に帰った時も、お客さんがちょっと買い物しにきてくれた時も、買い物せずに雑談だけして帰るような時も、片時も”感謝”を忘れなかった。そのおかげで地元には祖母に会いに来るような”ふぁん”がいたし、自分も”ふぁん”になっていたなと思います。今もそんな祖母の姿勢を思い出し、どんな時でも謙虚に”感謝”することの大切さを大事にするようにしています。

色んな大切なことを教えてくれた祖母も、今年の初めに91歳で亡くなりました。コロナ禍で近くにいたにも関わらず、ぼくが会えたのは本当に残念ながら亡くなった後でした。今でも正直実感はなくて、また会えるんじゃないかってふと思う時もあったりします。

今は、ぼくは東京から祖母の酒屋に住所を移し、これからここが若者が旅の途中にふらっときて働けるようなワーキングスペースにしようかと思っています。誰かが集まる憩いの場所だった以前の酒屋のように!

今日は良い大人が朝の通勤で込み合った車内で、PCのキーボード叩いて号泣していたので、隣の席を空けておきましたが、変なひとだと思われたのか誰も座りもしなかったです笑

祖母からの言葉は、ぼくが生涯を終えるまで頭の中に残るだろうし、「#大切にしている教え」というテーマが、こうして記事としてまとめて、発信するきっかけになってよかったなと思います。

祖母がしてきたように常に感謝を忘れず、人との信用を蓄えながら、”徳”を積み、もっと誰かのお役に立てるように日々精進していきます。
本日も長文お読みいただき、ありがとうございました!

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