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ケーブルレスで実現!NDIプラグインを使ったPC間の映像伝送
OBSの入力ソースを拡張しよう!
ウェブ配信において、「OBS(Open Broadcaster Software)を操作するPC」は、何かと負荷が大きいです。OBS を操作するPCでは、入力ソースとなる複数のファイルを取り込み、複数のカメラ映像も取り込み、配信映像を作る作業を行います。
PCに負荷がかかるだけでなく、担当者にも大きな負荷がかかります。複雑な配信映像をOBSで作る担当者は、一人では厳しくなります。
配信責任者としては、このPCの負荷、加えて担当者の負荷を分散させて、ミスを起こすリスクをできるだけ下げたいところです。
OBSで配信映像を作る作業を他の人にも分担してもらう。そして、その別のPCの映像をメインのOBS担当者のPCで統合できないでしょうか?やり方は、いくつかありそうです。
その1:HDMIケーブルでPC同士を接続する
一つは、ハードウェアで、PCとPCを物理的に接続する方法です。
他の PC の映像をHDMIケーブルを通じて出力し、キャプチャーボード(あるいはスイッチャー)を間に挟ませて、OBS配信用のPCにつなぎます。他のPCから出力した映像は、キャプチャーボードをかませることにより、「カメラ」からの映像として、メインのOBS担当者のPC上で扱われます。この映像をOBSに取り込んでしまえばいいわけです。ただ、この方法は、 HDMI ケーブルやキャプチャーボードが必要になります。
追加の機材を使用することは、様々な制約を生みます。限られた出力・入力ポートが埋まってしまいますし、担当者の物理的距離はケーブルに依存するようになりますし、そもそも機材が足りないなら、調達しないといけません…。
ハードウェアに頼らず実現できないでしょうか?はい、ソフトウェア上で解決する方法があります。
その2:ソフトウェアを使って映像データ転送する
この方法では、OBS上でNDIプラグインを使用します。さて、NDIとは、何でしょうか?
NDI(Network Devcie Interface)は、同一ネットワーク内にあるデバイス間で、映像や音声を相互にリアルタイムで伝送することを可能にする、NewTek社によって開発されたソフトウェアです。OBSには、このNDIプラグインが開発・公開されており、無料で使用可能です。
「映像を送るPC」と「映像を受け取るPC」にOBSとNDIプラグインがインストールされており、かつ、同一ネットワーク内にあれば、ケーブルを介さない映像伝送ができるのです!
では、実際に試してみましょう!
NDIプラグインをインストール
それでは、「映像を送るPC」と「映像を受け取るPC」ともに、NDIプラグインをインストールしましょう。WindowsPCでOBSはすでにインストールされている前提です。
Palakis obs-ndiというサイトにアクセスしましょう。2021年1月2日現在の最新バージョンは4.9.0のようです。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42276754/picture_pc_e44af30420f04f0e07e1a5b2aea72c34.png?width=1200)
少しスクロールしてAssetsをクリックして開きます。Windows-Installer.exeをクリックします。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42276762/picture_pc_dc9ee61603c21db1840b34ec48cb4d66.png?width=1200)
ダウンロードしたら、実行してインストールします。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42276770/picture_pc_f6989205d038653afc25185208b8fdf9.png?width=1200)
インストールが完了すれば、OBSの「ツール」メニューに、NDI Output Settingsが追加されます。
![スクリーンショット 2021-01-02 162907](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42276792/picture_pc_2b4047d468140754c113c220b9b7a06d.png)
映像データを伝送
では、NDIでデータを転送します。まずは、「映像を送るPC」と「映像を受け取るPC」が同一ネットワークに接続していることを確認しましょう。
そして、映像を送るPC上のOBSには、何か映像データを取り込んでおいてください。私の例は、群馬県内のお寺の写真です。
映像を送るPC上で、「ツール」から「NDI output settings」を開きます。「main outputs」と「Preview Outputs」の違いは置いておいて、出力名をつけましょう。ここでは、「お寺メイン」としてあります。OKをクリックします。
![スクリーンショット 2021-01-02 164100](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42277291/picture_pc_8777332dd8785d20855f3e7ed47b81e3.png?width=1200)
次に、映像を受け取るPC側の設定です。入力ソースに「NDI Source」が追加されていることを確認しクリックします。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42277374/picture_pc_fbf8b217c2cc7ea27d49023444dfa159.png?width=1200)
取り込むソース名として、映像を送るPCから出力されている「お寺メイン」を選択しOKします。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42277380/picture_pc_95bcf52d7f8bff92101a4722e367478c.png?width=1200)
無事映像データを受け取ることができました!ケーブルレスで!左が、映像を送るPCで、右が、映像を受け取るPCです。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42277394/picture_pc_54e556fa9760f2bca472a76cbf336122.jpg?width=1200)
これで、映像を送るPCでは、映像加工を最大限行いつつ、映像を受け取るPCでは、この転送映像を含む入力ソースの統合に集中できるというわけです。便利ですね!
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なお、この記事を書くのに、次のサイトにお世話になりました。感謝申し上げます!
ではビーダゼーン!
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