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プチ作品集

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つぶやきポエム・詩・写真・動画・好きな詩の感想などをまとめているマガジンです。
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#ひとりごと

【おん・おふ】 カチカチ・チカチカ。 スイッチのランプを灯しては消し返す。 今週はなんだか疲れたなー。 カチカチ・チカチカ。 スイッチのON・OFFを何度も切り返す。 そんな時間を繰り返す。 あっという間に深き夜がくる。 真っ暗闇に灯り続けるスイッチのランプ。

【目隠し】 世界は変わる。 だから目を隠したのか。 変化に疲れ、見たくないものを見ないために。 世界は変わらない。 だから目を隠したのか。 変化に飽き、見たいものを見るために。 世界は輝き続けている。 だから目を隠されたのか。 変化させないように 見たいものを見させないために。

【木漏れ日】 ピカピカと輝いている。 荒れ狂う世の中で気持ちよく目覚める。 なんと素晴らしきこの心。 ユラユラ揺れている。 気分の波を漂い森羅万象に目移りする日々。 なんと素晴らしきこの世界。 キラキラ煌めいている。 今日は生きるにはいい日だ。 なんと素晴らしきこの瞬間。

【深き夜】 深き夜がボクを追いかけてくる。 これまで幾つもの夜を駆け抜けている。 深き夜を覗きこんでは覗き返される。 いまだに底の見えない夜を深く潜っている。 深き夜はまだ始まったばかり。 これから幾星霜もの夜を乗り越えていく。 まだみぬ夜明けを迎えにいくために。

【ダルマ】 コロコロと変わり続ける。 何のために始めたのか。 成り上がるためにどこまでも貫いていく。 ズブズブと浸かり続ける。 いつの間にかこんな所まで。 今を生きるために深く潜っていく。 グルグルと戻り続ける。 貧しい僕ができること。 与え続けるためにどこまでも歩んでいく。

【ごっづちゃいる】 天を仰ぎみると何かが舞い降りてきそうだ。 こんな日に人はナニカを思い描きたくなるのだろう。 大いなるナニカに対して。 ちっぽけ過ぎる自分に対して。 でもナニカは永遠に舞い降りてはこない。 あなたが腐敗した世界に堕とされたとき、 ナニカは舞い降りているのだから。

【タンク・タンク・タンク】 今日もタンクは溜め込んでいる。 デッカい船から油を燃やすためにせっせとね。 今日もタンクは運んでいる。 デッカい猿の欲望を満たすためにせっせとね。 今日もタンクは支えている。 デッカい人の夢を叶えるためにせっせとね。

【電波の港】 ザー・ザー・ザー。 目に見えない波が目の前を通り過ぎていく。 街から街へとどこまでも駆け抜けていく。 ザー・ザー・ザー。 ここは電波の港。 目に見えない波を起こしていく。 波のお届け先は誰かの心だ。 ザー・ザー・ザー。 目に見えない波が届いた。 ボクの心に。

【モック・モク】 今日もあちらこちらでモックモク。 お香の煙でモックモク。煙草の煙でモックモク。 キレイな煙達が上を目指して昇っていく。 あの空の彼方までモックモク。 からかう人を横目に黙々と空を目指す。 あざ笑う人を横目に黙々と上を目指す。 今日もあちらこちらでモックモク。

電線にはロマンがある。 家と家の隙間を満遍なく張り巡らす電線。 常に電気を送り続けるネットワーク。 送り届けられた先の誰かの暮らしを支える。 最近では景観のために地中に埋め始めていると聞いて少し寂しさを感じた。 ボクにとっての原風景。 電線が張り巡らされた街。

【詩】サイノデタメノヨウニタダヒトリオドル

明日をも知れぬ身。 ならば犀の角のように突き進む。 何が起こるかわからない娑婆世界。 ならば犀の角のように全てを貫き通そう。 生まれた時から鼻の先には角があった。 周りの犀たちの鼻先にも、聳え立つような角があった。 角は日々を過ごす中で少しずつ硬くなった。 周りの犀たちは、すでに己が道を突き進んでいた。 周りの犀たちがいなくなった頃、 初めて勇気を出した。 己が道を突き進むための勇気を。 そして、誰かを傷つけた。 そして、自分を傷つけた。 二度とは元に戻らぬ傷。 二