ファッションへの関心


僕は服が好きだ。しかし好きというだけで、
「お洒落である。」と自負しているわけではない。
ただ、自分の好きな服を着たい。クリエイティブでありたいという僕なりの表現のひとつであると思う。承認欲求が強いと言われればそれまでだが、そのためにサステナブルなファッションに切り替えるつもりもない。
その理由を今回は記述させていただきたい。

もう一度言うが、僕は服が好きなだけだ。
「服が好き」と言っても人それぞれに捉え方も違う。

70年代はヒッピーカルチャーが流行し、80年代はパンクカルチャーが流行したように、いつの時代にも流行りがあり、廃りもある。
流行の波に乗り、その中でお洒落を楽しんでいる人。所謂ファストファッションを中心にスタイリングする人と僕は捉えている。バブル崩壊と同時に、外資系ファストファッションが人気を帯びた。現在ではファッションの枠を超えて、中国発の「SHEIN」が急速に注目を集め、トップシェアを誇っているだろう。
しかし、そういったファストファッションを問題視しなければいけない点も多くある。低賃金労働者が増加していること。生産と消費のサイクルが増え、資源が無駄になっていること。取り上げるとキリがないが、多くの犠牲の上に成り立っているものと認識している人は何%であろうか。

話が脱線したが、現在の日本人のほとんどはそのファストファッションを楽しんでいる。しかしそれ自身を否定するつもりもない。私も流行に敏感な節もあり、ファストファッションを楽しむこともよくある。
一方で、流行りに流されず、好きな文化、時代のファッションを楽しむ人も少なからずいる。
私は後者が本当の意味で「服が好きな人」と言えるのではないかと感じている。

僕はその「服が好きな人」の位置付けには到底至らない。しかし、自分なりに大切にしていることがある。
それは"敬意をもつこと"だ。

服が好き、お洒落が好きと自負している人がいたとしよう。
コーディネートの仕方、色合い、トレンドを取り入れるなど、拘りが詰まっていることだろう。
しかし、今自分が着ている服のブランドの歴史、時代背景などを答えられる人は少ないように思う。

とある番組で、
「バンドTシャツを着ている人はそのアーティストの曲を知っているのか」という検証をされていた。
実際に回答できた人はごくわずかである。
また、"SD"と書かれたキャップを被っているサッカー好きな女性なども僕にとっては懸念対象だ。

「別にいいやん」が大正論である。
絶対に気にしなくて良い。
しかし今は僕が感じていることを表現させてほしい。

表面上のお洒落好きな人は、そこに敬意がない。
(何回も言うが、持論であり否定するつもりはない)
バンドTシャツを取り入れるなら、そのアーティストのことを知るべきで、SDのキャップを被るなら、野球にも関心を向けるべきだと思っている。
もちろん意味のない物も世の中には溢れているわけで、そこにも敬意を払えとは言わない。
しかし、特定の物を身につけるなら、ただ"流行っているから。"で完結はさせたくない思いがある。

そういった意味では所謂「オタク」と呼ばれる人は、自分の好きな物を真っ直ぐ愛している点でリスペクトできる。

長ったらしく偉そうに物申したが、そのような小さなことを意識し、知ることが楽しみに繋がることを実感していただけたら嬉しく思う。

自分の趣味にはものすごい熱量で、敬意をもっている友人。
そんな彼にも僕は尊敬の念を抱いている。

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