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ぽ道

サウナが流行っている。
僕の友だちにもロシア製のテントサウナを買って休みの日に河原でサウナをたのしむ本格的なグループがいて、オリジナルで作ったTシャツが下品だと話題だ。本人たちは出来上がるまで気づかなかったらしい。たしかにサウナ前提だと意図しているものがわかるが、サウナを前提としていないと周りが困ってしまうデザインである。(インスタグラムがあります→サウナ、イッテル?

僕はサウナは嗜まないほうなのだが「サ道」という漫画は知っている。
ドラマもあり、原田泰造、三宅弘城、磯村勇斗というメンバーが各地のサウナに入るのをひたすら見るということが、いま金曜深夜におこなわれているらしい。ととのうシーンがアジアンテイストで印象的である。

ところで先日このようなツイートをしたところ、とても反響が多かった。

「つむ」とはうちで飼っているトイプードルである。
毎回「おさんぽ」と言うたびに喜ばれては困るのでこのような対応となったわけだが、そろそろ「ぽ」で喜ぶ犬になりそうなのだ。

そんなことはどうでもいいのだが、「ぽ」になにか味わい深い響きを秘めているのを見逃さなかった僕はこのような発想をした。

「ぽ道」...?
ブラックペッパーをミル挽きにしたときのような、コンソメスープにローリエをいれたときのような、魔法がかった味わい深さが広がっている。

新しい道が拓けた!
散歩の楽しみ方に何かしらの風流があるのだとすれば(なくていいことを前提にしています)、サウナが「サ道」と略されるように、さんぽも「ぽ道」になるのかもしれない。

「ぽ道」とは。たとえば、家を出て帰ってくるまでを2000歩ちょうどにするチャレンジをしてみる。異なる草花を5種類摘むまで帰れない。いつも同じところから空を撮る。そのような各々の散歩のたのしみ方である。

人それぞれに「ぽ道」があり、それは侵害しても侵害されてもいけない。「ぽ道」は忙しない毎日の中でじぶんの時間を確保するためのひとつの方法です。ただ歩く、ということの豊かさをあなたは知っているでしょうか。今日、吹いている風や咲いている花を知っているでしょうか。スマホの通知にもコミュニケーションの必要性にもとらわれない時間がここにはあります。少しでもいいので、今日の空気を感じましょう。歩きながらこのあと取り掛からなければいけない仕事のことを考えてもいいです。とにかく風を感じるのです。

そう言ったところで僕は目が覚め、となりで犬がなまこになっていた。

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