217: John Lennon & Yoko Ono / Sunday Bloody Sunday

北アイルランド問題の歴史の中でも、悪名高き事件が1972年の「血の日曜日」。北アイルランドのロンドンデリーで、デモ行進していた非武装の市民14人が、イギリス軍の銃撃によって死亡した事件です。
当時、ニューヨークに移り住んだ直後のジョン・レノンが、この事件に対する憤りを表現したのがこの曲で、1972年リリースのアルバム『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』に収録されました。
ジョンレノン自身、父親はアイルランド系、母親はイングランド人であり、さらにスコットランド人の血も引いているという生い立ちなので、イングランド育ちとは言え、アイルランド人に対する虐殺行為を見て見ぬふりをすることは、絶対にできない、という強い意志を感じます。
このアルバム、作品のクオリティという点では、ジョンのソロの中でも下位にランクされてしまうことの多い作品ではありますが、様々な社会問題に対するストレートなメッセージをぶつけた作品の生々しさは、リリースから半世紀が過ぎようとしている今、もう少し評価されても良いように思います。

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