168: The Jam / Man In The Corner Shop

また、おとといのザ・ジャム「スタート」に戻りますが、この曲を収録したアルバム『サウンド・アフェクツ』の収録曲で、個人的に大好きなのがこの曲です。
シングル・カットされたわけでもなく、ほとんど話題になることはないですが、サビの「ラ~ララ~ラ~ラ~♪」のリフレインが耳に残ります。
そしてこの曲、歌詞が印象的です。
最初は、コーナーショップにやってきた工場労働者が、工場の仕事に辟易して「自分の店を持つっていいなぁ~」と店主を羨ましがる。
次は、今度は工場のボスが店にやってきて、店主は葉巻を売りながら、「工場を持つっていいなぁ~」と工場のボスを羨ましがる。
まあ、要するに「隣の芝生は青く見える」ってやつです。
次のコーラスでは、そんなすべての階級の人が教会に行って祈りを捧げ、ここではすべての人が1つになると歌われる。
そして最後に「神はすべての人を平等に作られた」というリフレインが繰り返されます。
怒れる若者の代表として登場し、ストレートなメッセージソングを歌っていたポール・ウェラーが、労働者階級目線を忘れることなく、ひねりの効いた深みのある歌詞を書いていることに成長の跡を感じます。
当時ポール・ウェラーはまだ22歳。すごいとしか言えません。

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