263: Pink Floyd / One Of These Days

バブルガム・ポップの1910フルーツガム・カンパニーと、プログレッシヴ・ロックのピンク・フロイド。
どこをどう考えても、つながりなどなさそうですが、実に意外な接点がありました。しかも、その舞台は日本でした。
1971年8月に箱根・芦ノ湖畔で開催された野外ロック・フェスティヴァル「箱根アフロディーテ」に、両グループは出演しています。
1910フルーツガム・カンパニーは、1970年に解散していたはずですが、日本ではまだヒットが続いていたようで、まあ「小遣い稼ぎ」だったのでしょう。元々が企画バンドでしたし。
一方、ピンク・フロイドはヘッドライナーとして招待され、大トリを務めています。「原子心母」や「エコーズ」といった、長尺ナンバーも演奏したようです。
そして、この年の11月には、アルバム『おせっかい』をリリース。そのオープニングナンバーがこの曲でした。
最初、風の音が30秒ほど続いた後、左右のチャンネルから押し寄せてくる2本のベースが、実におどろおどろしい雰囲気を作り出しています。
この曲を聴くと、子供の頃にTVのプロレス中継で見ていたアブドーラ・ザ・ブッチャーの入場シーンを思い出します。
当時は、ピンク・フロイドというバンド名すら聞いたことのない小学生でした。

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