154: Dusty Springfield / Son Of A Preacher Man

ダスティ・スプリングフィールドの作品で、現在最も高い評価を受けているアルバムが『ダスティ・イン・メンフィス』であろうと思います。
彼女のアイドルであったアレサ・フランクリンと同じアトランティック・レコードと契約(USのみ)し、R&Bのアルバムを作るためにメンフィスにて腕利きのミュージシャンとレコーディングした傑作です。
評価は高かったにも関わらず、最高位はUS99位、UKではチャートインせずと、セールス的には低調な結果に終わります。
落ち着いた雰囲気の曲が多く、ポップさに欠けるので、その辺がヒットに結びつかなかった原因かもしれません。ただ、そこがこのアルバムの魅力なのですが。
この曲は、アルバムからの先行シングルで、元々はアレサ・フランクリン向けに書かれた曲(ダスティよりも前にレコーディングされるもリリースされず)。
UK9位/US10位のヒットを記録しますが、この曲を最後に、ダスティの名はトップ10ヒットから長く姿を消します。
そして、1987年、ペット・ショップ・ボーイズのゲスト・ヴォーカルとして参加した「とどかぬ想い」(UK2位/US2位)で復活を遂げます。この曲、当時よく聴いていました。
残念ながら1999年に59歳で亡くなっていますが、「歴代の偉大なシンガー」リストには必ず名を連ね、多くのミュージシャンが影響を公言するなど、現在でも影響力は健在です。

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