106: Faces / Ooh La La

1970年代前半、ロッド・スチュワートは、ソロ活動と同時に、フェイセズのヴォーカリストと「掛け持ち」していました。
スティーヴ・マリオットが脱退したスモール・フェイセズに、ジェフ・ベック・グループからロッドとロン・ウッドが加入して結成されたフェイセズ。
1971年にはシングル「Stay With Me」がヒット(UK6位/US17位)しますが、ロッドがソロで大成功を収めると、次第に「ロッドのバックバンド」的な位置づけとなり、メンバー間の関係も微妙になっていきます。
この曲は、1973年にリリースされた最後のスタジオ・アルバム『ウー・ラ・ラ』のラストに収録されたタイトル曲。歌っているのは、ロッドでも、ロニー・レーン(ベース)でもなく、ロン・ウッド。また、ロッドはこの曲には参加していません。
その後、1973年にはロニー・レーンが脱退し、1975年に解散。
ロッドはその後もソロで大成功、ロン・ウッドはローリング・ストーンズに参加と、バンドの花形であるヴォーカル&ギターの「後加入組」だけが陽の目を見る結果となり、正直、「薄情だなぁ~」と、以前は思っていました。
ただ、ロニー・レーンが多発性硬化症という難病に罹った時、高額の医療費を密かに払い続けていたのは、ロッドとロン・ウッドだったそうです。
同じバンドで過ごしたメンバー同士にしか分からない想いが、きっとあるのでしょう。

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