315: Elton John / It's Me That You Need

「It's Me」つながりで、エルトン・ジョンの隠れた名曲をピックアップ。
70年代にはスーパースターとして名を馳せた彼ですが、1968年のデビューから3枚のシングルはいずれもチャートインせず、売れない時代がありました。
この曲は、その3枚目のシングルとしてリリースされています。
自身の弾くエレピとギター、ベース、ドラムスのバンドサウンド、そこに重なるストリングスとホーンという構成は、後にヒット曲を連発した時のスタイルとほとんど同じです。
また、ちょっと哀愁の漂うメロディも、以前紹介した「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」等に相通ずるものがあります。
彼が本格的に注目を集めるのは1970年の「僕の歌は君の歌」からですが、基本的なスタイルは、デビュー間もない時期にすでに完成されていたということが分かります。
ちなみにこの曲、1971年の初来日時に来日記念シングルとしてリリースされ、オリコン13位(洋楽チャートでは2位)という大ヒットとなっています。
そう思って聴くと、愁いを帯びた曲調は、たしかに日本人の好みに合いそうに思えて、ヒットも納得のいく話です。

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