301: The Beach Boys / Rock and Roll Music

「ロック・アンド・ロール・ミュージック」をカヴァーしたのは、もちろんビートルズだけではありません。
60年代はビートルズのライバルだったザ・ビーチ・ボーイズも、負けじと(?)1976年にこの曲をカヴァーしています。
当時のザ・ビーチ・ボーイズは、ブライアン・ウィルソンの精神状態の不調もあり、低迷期のドン底状態で、(ベスト盤を除けば)ヒットから完全に見放されていました。
そんな時期にリリースされたこの曲は、「グッド・ヴァイブレーション」(1966年)以来、久々のTop10ヒット(US5位/UK36位)となっています。
好みは分かれると思いますが、「これぞザ・ビーチ・ボーイズ!」というコーラスは、さすがの貫禄を感じさせます。
この曲を収録したアルバム『15・ビッグ・ワンズ』も、『ペット・サウンズ』(1966年)以来となるTop10入り(US8位/UK31位)を果たします。
アルバム・ジャケットは、五輪マークをモチーフとしていましたが、この年はモントリオール五輪が開催された年でした。
ヒットはしたものの、このアルバム、収録曲の半数がカヴァーと言うこともあり、評論家からもファンからも、あまり評価されていないようです。
それが原因かどうかは分かりませんが、この後、グループはまた低迷期となります。
彼らが低迷期から抜け出し、「ココモ」がUSナンバー1に輝くのは12年後の1988年、ソウル五輪が開催された年でした。

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