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連鎖反応 [Chain Reaction]【動画】

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つながりのある曲を鎖のように連ねながら、その曲に対する思いをコメントしていきます。ほぼ毎日更新(予定)です。
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2023年6月の記事一覧

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823: Brian Poole & The Tremeloes /Twist And Shout

ザ・トレメローズといえば、ロック史上に残るエピソードがあります。 1962年の元旦、デッカ・レコードで、2組のバンドが参加したオーディションが行われ、ザ・トレメローズは見事に合格となります。 そして、この時、落ちた方のバンドが、ビートルズでした。 ビートルズを蹴落として、1962年にデビューしたザ・トレメローズでしたが、最初の1年間はヒットに恵まれず、1963年になってようやく出た初ヒットがこの曲(UK4位)でした。 言うまでもなく、ビートルズが1stアルバムに収録し、カヴァーの名手として圧倒的なパフォーマンスを見せつけた楽曲であり、アルバムは空前絶後の大ヒットを記録していました。 オーディションから約1年半で、ここまで立場が逆転するというのも、あまりに残酷な話ではあります。

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822: The Tremeloes / Silence Is Golden

フォー・シーズンズ「悲しきラグ・ドール」のB面曲は、3年後に大ヒットとなります。 UKのビート・グループ、ザ・トレメローズは、デッカからCBSに移籍後の1967年にこの曲をシングル・リリース。見事UK1位を獲得するとともに、USでも彼らにとって最高位となる11位を記録しています。 コーラスが非常に美しいこの曲、実は私、結構最近まで、彼らのオリジナル曲だと思っていました。

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821: The Four Seasons / Rag Doll

ビートルズ旋風が吹き荒れた1964年のUSシーンですが、迎え撃つUS勢も、もちろん黙ってはいませんでした。 2月から14週間(!)続いたビートルズのシングル1位独占を終わらせたのは、御大ルイ・アームストロングの「ハロー・ドーリー!」でしたし、7月にはビーチ・ボーイズも「アイ・ゲット・アラウンド」を1位の座に送り込んでいます。 そのビーチ・ボーイズに続いたのが、フォー・シーズンズのこの曲(US1位/UK2位)。柔らか、かつ厚みのあるコーラスと、力強いファルセットが最高です。 そして、サビの歌詞は「I Love You Just The Way You Are」。そう、ビリー・ジョエル「素顔のままで」の歌詞に、そのまま引用されています。ビリー・ジョエルが、『イノセント・マン』でフォー・シーズンズへのオマージュを捧げたのも納得です。 ちなみに、この曲の次にNo.1を獲得したのは、ビートルズ「ア・ハード・デイズ・ナイト」。さらにこの年の年末には「アイ・フィール・ファイン」もNo.1を獲得と、やっぱり「ビートルマニア」はとんでもなかったことを、改めて痛感します。

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820: The Four Seasons / Dawn (Go Away)

ビリー・ジョエルがオマージュを捧げたフォー・シーズンズの、代表作の1つがこの曲(US3位)。 ボブ・ゴーディオの書く素晴らしい曲、メンバー4人のコーラス、そして、看板ヴォーカリスト、フランキー・ヴァリのファルセットを多用した歌と、非常に洗練されたポップ・グループで、60年代のUSでは、ビーチ・ボーイズと肩を並べる存在です。 ちなみに、この曲が3位止まりなのは1964年1月にリリースされたから。 この曲が大ヒットしたのは、まさにビートルズの「侵略」が始まった時期で、結局、「抱きしめたい」と「シー・ラヴズ・ユー」より上位に行くことはできませんでした。 まあ、運が悪かったとしか言いようがないですね。

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819: Billy Joel / Uptown Girl

「あの娘にアタック」に続くシングルがこの曲(US3位/UK1位)。 リード・ヴォーカルもコーラスも、すべてがフォー・シーズンズへのオマージュと言えるこの曲。前作に続き大ヒットとなりました。ちなみに、彼にとって唯一のUKナンバー1ヒットです。 彼がメカニックに扮するコミカルなMVも話題となりました。 「アップタウン・ガール」を演じているのは、後にビリー・ジョエルと結婚する、スーパーモデルのクリスティ・ブリンクリー(1994年に離婚)。 曲の後半で2人が並んだ時、スタイルのエグさが良く分かります。やっぱ、スーパーモデルってすごいんですね!

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818: Billy Joel / Tell Her About It

ビリー・ジョエルにとって2曲目のUSナンバー1となったのがこの曲。 1983年にリリースされたアルバム『イノセント・マン』(US4位/UK2位)は、オールディーズ回帰したような作風が話題となった1枚でした。 面白いのは、それまではあまり売れていなかったUKでも大ヒットした点でしょう。アメリカン・エンターテインメントに対する憧れというものが存在するのかも知れません。 1stシングルとしてリリースされたこの曲(US1位/UK4位)は、まんま「モータウン」。エド・サリヴァン・ショーをパロディにしたMVは、今見ても楽しい映像です。 唯一、「あの娘にアタック」という邦題だけは、当時も今も、「なんだかなぁ~」と思いますが...

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817: Billy Joel / We Didn't Start The Fire

『ファイア』つながりで、この曲を。 ビリー・ジョエルにとって、3曲目のUSナンバー1ヒットとなったこの曲、彼が生まれた1949年から、曲がリリースされた1989年までの、歴史的な出来事を羅列するという、その特徴的な歌詞が話題となりました。 国家レベルの問題から、ショービズの話題まで、区別することなく取りあげていることで、「時代の空気」と言ったものをリアルに感じさせる内容となっています。 この曲がリリースされてから、もう30年以上が過ぎていますが、90年代以降の出来事で同様の歌詞を書いて、誰かリリースしてくれないかなぁ~、と期待してしまいます。

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816: James Taylor / Fire and Rain

お天気シリーズ、最終回は「雨」です。 ジェームズ・テイラーが1970年にリリースした2ndアルバム『スウィート・ベイビー・ジェイムス』(US3位/UK6位)は、彼の最初の大ヒットとなった代表作。 シングルカットされたこの曲もUS3位/UK42位のヒットを記録し、彼の代表作となりました。 ちなみに、この曲にはピアノでキャロル・キングが参加していて、前の曲とはこういうつながりもあります。

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815: The City / Snow Queen

今日は「雪」です。かなり季節外れですが... キャロル・キングが『つづれおり』で大成功を収めるちょっと前の、1968-69年頃に結成していたトリオがザ・シティ。リリースしたアルバムは『夢語り』のみですが、ほとんど売れず、すぐには廃盤になっています。 時は流れて1990年代、「渋谷系」のミュージシャンたちが、このアルバムから影響を受けた作品をリリースしたことから、注目を集めることとなりました。 そう言えば、私が買ったCDのライナーノーツは、ピチカートの小西さんが書いていました。 不思議な雰囲気のこの曲も、コーネリアスの1stアルバムに収録された「カナビス」に引用されています。

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814: Velvet Underground / Foggy Notion

お天気シリーズも4回目。今日は「霧」です。 ヴェルヴェット・アンダーグラウンドは、活動期間内に成功を収めることはありませんでしたが、解散後になって評価が急上昇し、多くの未発表音源が発掘されています。 1985年にリリースされた『VU』もその1つで、「4thアルバム」となるはずだった、1968-69年の未発表作品が収録されています。 B面1曲目に収録されたこの曲は、淡々としたリズムにノイジーなギターが重なり、これと言ったキメもなく7分近い長さがあるという、いかにもヴェルヴェッツらしい1曲。『ローデッド』に収録しておけば良かったのに、とも思います。 ちなみに、このアルバム、最高位はUS85位ですが、これがバンドにとって最も高いチャート・アクションとなっています。 ヴェルヴェッツが「どれだけ売れなかったか」を象徴するエピソードといえるでしょう。

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813: The Association / Windy

「曇り」「晴れ」と来たら、次は当然「雨」となるところですが、そこをあえて「風」です。 アソシエイションが1967年にリリースしたこの曲は、彼らにとって2枚目のUSナンバー1を獲得する大ヒットとなりました(UK53位)。 他のソフトロック・グループの多くは、活動が短期間であったり、ほぼ「一発屋」だったりするのに対して、アソシエーションは60年代後半、5曲のUSトップ10シングルを出しており、「ソフトロックの代表格」と言われるのも、納得のいくところです。

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812: Bobby Hebb / Sunny

曇りの日もあれば、当然、晴れの日もある。 というわけで、ボビー・ヘブの大ヒット曲を。 1966年にリリースされたこの曲、US2位/UK12位の大ヒットを記録しています。 ブラック・ミュージックではあるけれど、ドロドロとした「真っ黒」ではなく、ポピュラー・ミュージックとして聴きやすいサウンドであったことが、幅広い層から支持を受け、大ヒットにつながったのかな~、と思います。 ちなみに、世界的に大ヒットしたこの曲を、最初にレコーディングしたのは、実は弘田三枝子さんでした(『ニューヨークのミコ』に収録)。

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811: Simon And Garfunkel / Cloudy

ザ・サークルの1stアルバム『レッド・ラバー・ボール』には、タイトル曲以外に、ポール・サイモン&ブルース・ウッドリーの作品がもう1曲収録されていました。 ザ・サークルのソフトロック・ヴァージョンも良いのですが、ここでは本家であるS&Gのヴァージョンを取りあげます。(ちなみに、この曲、シーカーズもレコーディングしています) 1966年にリリースされたアルバム『パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム』(US4位/UK13位)は、「スカボロ・フェア」で始まり「きよしこの夜」で終わる作品。デュオにとって初のUSトップ10入りしたアルバムとなりました。 彼らのヴァージョンは、ジャジーなフォーク・ロックと言った雰囲気。 完璧なハーモニーがトレードマークの彼らにしては珍しく、大部分がユニゾンで歌われますが、それが曲の軽やかさにマッチしています。

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810: The Cyrkle / Red Rubber Ball

ジョン・サイモンがプロデュースした、最初期のヒットがこの曲。 ザ・サークルは、いわゆる「ソフトロック」の代表的なバンドで、日本でも高い人気を誇ります。 ビートルズのマネージャーのブライアン・エプスタインがマネージャーで、バンド名のちょっと変わったスペルはジョン・レノンが考案しています。 そんな彼らが1966年にリリースしたデビュー・シングルがこの曲。曲を書いたのは、ポール・サイモン(S&G)とブルース・ウッドリー(シーカーズ)という、何とも豪華なデビュー曲です。 順調にチャートを駆け上がるも、最高位はUS2位。その時の1位は、他でもない、ビートルズの「ペイパーバック・ライター」で、これはもう、タイミングが悪かったと言うしかないでしょう。 その後はヒット曲に恵まれず、1968年に解散しています。