- 運営しているクリエイター
2024年5月の記事一覧
1055: The Kinks / Do You Remember Walter?
ビートルズから強く影響を受けたELO「ミスター・ブルー・スカイ」ですが、イントロはこの曲から拝借。 キンクスが1968年にリリースした『ヴィレッジ・グリーン・プリザヴェイション・ソサエティ』(UK47位)は、古き良き時代の英国の田舎暮らしをテーマにしたコンセプト・アルバム。 アルバム2曲目に収録されたこの曲は、ピアノとベースの4分音符連打にドラムが入ってくるイントロが実に印象的で、ELOが拝借したくなる気持ちも分かります。 サイケ・ブーム真っ只中に、昔ながらのカントリー風ポップ・ロック作品をリリースするあたりは、いかにもレイ・デイヴィスらしいですが、当時はセールス面で苦戦を強いられています。 今では、キンクスの、そして60年代UKロックを代表する名盤として、ファンのみならず、多くのミュージシャン達からも賛辞を贈られる作品です。
1052: Creedence Clearwater Revival / Run Through The Jungle
今日も「ジャングル」つながり。 1970年にリリースされたCCRのアルバム『コスモズ・ファクトリー』(US1位/UK1位)からは、両A面シングルが3枚、都合6曲がシングル・カットされています。 「アップ・アラウンド・ザ・ベンド」とのカップリングでリリースされたこの曲は、US4位のヒットを記録しています(UKではB面扱い)。 CCRのシングルは、ポップな曲調が多いのですが、スワンプ色が濃厚なこの曲は明らかに異色のシングルと言っていいでしょう。 カップリング曲がハードロック風なだけに、その対比もまた、見事です。
1051: Bob Marley And The Wailers / Concrete Jungle
今日は「ジャングル」つながりです。 ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズが1973年にリリースしたアルバム『キャッチ・ア・ファイア』(US171位)は、アイランド・レコーズからリリースされた最初のアルバム。そのオープニングを飾ったのがこの曲。 彼らが、ひいてはレゲエが、ワールドワイドな存在となっていくきっかけとなったアルバムでした。 アイランド・レコーズの社長、クリス・ブラックウェルは、オリジナル音源に、「ロック・マーケット向け」の改変を施しています。 一般的には、こういうことをすると、ミュージシャン側からクレームが来るものですが、マーリー自身は好意的に受け止めていたようです。そして、その後の音楽制作にも反映させたと言います。 死後40年以上経過してなお、伝記映画がつくられるほどの世界的なヒーローとなったマーリーですが、もしも頑なに改変を拒んでいたら、ジャマイカのローカル・ミュージシャンのままで終わっていたのかも知れません。
1049: Green Day / Welcome To Paradise
「パラダイス」つながりです。 グリーン・デイが大ブレイクした、1994年のアルバム『ドゥーキー』(US2位/UK13位)。 アルバムからの3枚目のシングルとしてカットされたのが、インディ時代の『カープランク』にも収録されていた、この曲でした(UK20位)。 MVを見ると、パフォーマンスの若々しさに目を奪われます。 正直、当時は「ラモーンズみたいな...というか、ブルー・ハーツみたいなサウンドだなぁ」と思い、まあ、若さと勢いが売りのパンク・バンドだろうと思っていました。 そのバンドが、10年後に『アメリカン・イディオット』をリリースし、30年後も大御所バンドとして健在なわけですから、自分の見る目のなさを痛感します。
1048: Phil Collins / Another Day In Paradise
「アナザー・デイ」つながりでこの曲へ。 フィル・コリンズにとって、最大のセールスを記録した1989年のアルバム『バット・シリアスリー』(UK1位/US1位)。 それまでの作品と異なり、社会問題をテーマにした曲が多いことでも話題となりました。 アルバムからの1stシングルとなったこの曲(UK2位/US1位)も、ホームレス問題を取りあげた作品となっています。 バッキング・ヴォーカルに、デヴィッド・クロスビーが参加しています。 ちなみに、この曲、USチャートにおいて、1989年12月から1990年1月にかけてナンバー1を獲得しており、「80年代最後」と「90年代最初」のナンバー1ソングとなっています。