風の哀歌


昔の記憶を想い出すことなど無かったのに、歳を重ねたら甦るのですね。かれこれ四十年ほど昔に風の盆に出掛けた記憶を頼りに三首詠みました。

夏が往く
逢瀬かりそめ
風の盆
想い焦がした
燃え滾る夜

風の盆
心揺さぶる
胡弓泣く
去り行く君の
涙と流る

町流し
叶わぬ恋の
送り火か
風と涙で
踊りし夜更



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