中国不動産王の落日 恒大会長许家印堕落：末路に至るドラマ （上編）
9月28日、中国恒大（03333.HK）は香港証券取引所への公告を発表し、トップの许家印氏が違法行為の疑いで関連部門から強制措置を受けたと報告した。
元No1.大富豪が当局の強制措置を受ける
ここ数月、恒大の高官数名が関連部門の調査のために連行された。
9月16日、恒大傘下の財務プラットフォームである恒大財富の法的代表者の杜亮氏刑事的な強制措置を受けた。
元最高財務責任者の潘大荣氏（以前、恒大グループで資金と財務の主要責任者）
元恒大不動産のCEO甑立涛氏も連行された。
いずれの調査も深圳での再開発プロジェクトの不正行為に関連してる。
現在65歳の许家印の最後の公の姿は、今年の7月4日に恒大サッカークラブの経営会議に現れたようだ。
恒大の深刻な負債危機
今年７月、中国恒大（03333.HK）および関連企業恒大自動車（00708.HK）は2021年および2022年の業績報告書を発表した。
・累積純損失は合計約9000億元
中国企業の史上最高損失記録を打ち立てました。
・総負債は2.44兆元
かつて海航グループ（HNA、中国複合企業、2017年頃にドイツ銀行を含め世界中多数の企業多額買収した投資会社、2021年破綻）の約1兆元の負債をはるかに超えてる。
・深刻な資金不足に陥てる
恒大は大きな負債を抱えたまま、许家印には救済する余地がほとんどないようだ。
恒大経営陣は、信頼性が低下し、経営が乱れ、リスク管理が失敗し、財務に不正行為があるなどの問題に直面してる。 監督当局による更なる尋問や調査が続けられる可能性が高いと指摘される。
現在、多くの人々は、陈峰（チェン・フォン）（海航グループの元会長、経営破綻に伴って強制措置を受けてた）の結末がおそらく许家印の未来にも起こり得ると推測しています。
貧困家庭の一人息子から「中国の不動産王」へ
1958年乏しい農家に生まれた许家印が8か月の時、母親は敗血症にかかり、家計が困難で医療費を捻出できず、一家は無念に彼女の治療を諦めた。
父および祖母のもとで育てられる许は常に大胆かつ冒険的な性格で有名だ。 彼は普通のサラリマンから起業家へ転身し、中国本土No.1の富豪になるのにわずか17年かかった。
1992年、河南舞陽鉄鋼工場で10年間働いた许家印は職をやめた。当時34歳の彼は、わずか2万元の貯金を持って南下し、貿易会社の小売担当として働き始めた。 友人の貿易業務の下請け業務により、许はすぐに10万元を稼ぎ、部長に昇進しました。
1年後、许は社長に提案して、新しい貿易会社を立ち上げた。 当時、珠三角地帯は不動産建設業が急速に発展し、鉄鋼材料の取引は見込みが大きかった。许の管轄している鉄鋼材料貿易は大いに成功を収めた。
1994年、许は再び社長に提案し、広州不動産市場に進出した。不動産の初心者だった许は1500万元の資金で『広州珠島花園』という不動産開発プロジェクトに落札した。
许は「現金を迅速に回収する高速開発」戦術を立て、これは後に恒大が急速に拡大する武器となった。
わずか3年の間に、『広州珠島花園』が20億元の利益を儲けたが、许の月給はわずか3000元だった。昇給交渉が断れた後に、许は起業を決意した。
1996年、许は恒大を設立し、ちょうどアジア金融危機に遭遇し、中国の不動産業界は低迷してた。
しかし、彼は「小面積、低価格、低コスト」の戦略を打ち出して、恒大最初のプロジェクト『金碧花園』を当年中に着工、販売、完売させた。
2009年に香港証券取引所に上場した恒大は、初日は705億香港ドルの時価総額を記録し、许は初めて中国本土長者番付に首位を獲得した。
2017年、再び中国のNO.1の大富豪となり、2900億元の財産を所有してた。
農民出身の许はなぜ中国で大きな成功に導いたか？
许の素晴らしい点は、人間性を洞察する能力と野生的な勘です。
彼の製品はいつも非常に安価で、オープニングは必ず特別価格でセールが行われ、その後、売り行きが軌道に乗ってから価格は必ず値上げます。どのようにして注目を集めるかは、彼の得意分野です。お得なものを見つける消費者の心理を知り尽くす人なんです。
ビジネスの世界で30年にわたる许は何度も破綻危機に立たされました。でも彼が負けそうと思われる状況をすべて乗り越えました。2008年の金融危機に「大D会」（香港富豪のサークル）の援助を受けた噂があります。これらの幸運な経験は彼が後でさらに自分を過信する要因となったかもしれません。
つづく
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