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名曲の歌詞で妄想してみた 〜「「いちご白書」をもう一度」編〜

1975年にフォークグループ・バンバンがリリースした名曲「「いちご白書」をもう一度」。
荒井由実の作詞曲によるこの楽曲、一般的には、学生運動の余韻が残る時代背景の中、「社会を変えようと運動に参加した若者たちの情熱と敗北感」を描いていると言われる。「髪を切ってきた云々」も、それまでの若者らしい反抗心を捨て、大人の組織に甘んじていかなければならないことを象徴している、と。

ただ、個人的にはちょっと違う解釈(妄想)をしている。同じ解釈をする人は、ネットでざっと調べても見つからない。よほど斬新で誰も思いつかなかったか、よほど陳腐で全く論ずるに値しないかどちらかだろう。

さて、その解釈とは、この歌の主人公は「終始ノンポリだったのではないか?」ということ。

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主人公は、特に政治には興味のない青年。
しかし、ふと知り合った女子学生に近づくための口実として、彼女が熱を入れている学生紛争に参加するようになっていく。

彼の目論見は当たり、二人の距離は急速に近づくが、人間、それほど簡単には変わらないもの。彼が本心から社会を変えたいとは考えていないことに、彼女も薄々気づき始める。

二人の溝が決定的になったのは、彼の就職が決まった時。
ボサボサ頭と無精ヒゲを切り、大人の世界に順応していく彼は「もう若くないさ」と言い訳するが、一度離れてしまった心はもう戻らない……

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こんなことを考えてみたところで真偽を確かめる術もないし、誰の得にもならない自己満足の妄想。
一つだけ言えるのは、これほど想像力を刺激するユーミンのソングライターとしての才能は、日本音楽界にとっての大きな宝です。

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