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犬と家族と家と。


家に来て2日目の茶々丸




田舎から出てきて賃貸住宅
約10年で持ち家に引っ越しとなった。
ひとりから二人になり、今は3人家族となった。
犬との出会いは、およそ25年前。
小学校一年生のことだった。
家に帰ると居た。そのとき父は無職だった。
その3年後、もう1匹、合計2匹と4人家族となった。



私の犬では無かったから家を出るときに離れる寂しさと
また今生の別れの悲しさに耐えられないと思っていたが、ついに犬を飼った。




結婚、出産、引っ越しとライフスタイルの変化が続き、鬱になった。
休職後に復職したが、よくなっていないまま焦って復帰してしまった。

と、今なら気づけるがそのときは気付けないまま、退職してしまった。


走り続けて走って走って止まり方もわからないまま心と体が壊れた。
何が何だか正直わからなかった。
何十年も女として妻として母として必死に守っていたものは
本当の自分を何も支えてはくれなかった。



ただ、何もない自分が残ったときに
全部がぼんやりしていた。
生きることも死ぬことも全部ぼんやりしていたけど
大事にしたいものがはっきり見えた時があった。
このはっきり見えたものを大事に
これからは生きていこうと決めるとなんだかスッキリした。

偽善じゃなく、自分の気持ちに正直に生きようと思ったら
犬を飼いたいと思った。
あの家族で過ごした18年で寂しい時悲しい時嬉しい時
あんなに自分に向き合ってくれたのは確かに犬だけだった。
思い出を振り返るとき必ず犬がいた。

今は自分の家族との思い出を作っている最中。
何十年後かに振り返ったときに犬がいて欲しい。
そう思った。



家族に犬を見に行きたいという私に
即答で「見にいこう」と家族みんな意見を尊重してくれた。

迎えに行った犬は2ヶ月の
明るくて子犬らしい素直な賢いこ。

ただ、グルテンアレルギーがあり通常のドッグフードは食べられない。





私は今、父と同じ無職だ。
そんな家族と犬と家族の話。

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