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普賢岳の噴火で生まれた、そんな料理

ご覧いただきありがとうございます!
今回は雲仙のご当地グルメをご紹介したいと思います!

旅行の醍醐味の一つといえばその土地のご当地料理ではないでしょうか。
長崎にはちゃんぽんや皿うどん、島原そうめん、
長崎市内には中華街もあって、海鮮も美味しい・・・
どれを食べようが迷いますよね(笑)

今回の記事は残念ながらそこに更に選択肢を加えるものです(笑)

雲仙の郷土料理 六兵衛

「六兵衛?何それ、おいしいの?」と思った方もいらっしゃるのでは?
私も界 雲仙で勤務するまではどんな料理か知らなかったのですが、
なんとあの有名漫画「美味しんぼ」でも紹介されていたそうです。

そんな六兵衛がこちら↓


麺の色が・・・?

島原半島と対馬地域で食されている麺料理なのですが、
色が紫色っぽい・・・?
実はこの六兵衛はさつまいもで作られているのです!

私が料理通の知り合いに勧められて食べに行ったのが
六兵衛茶屋 千々石店



さつまいもで作られた麺ということで、
勝手にぼそぼそしてそう、という印象を持っていたのですが、
そんなことはなく、つるんとして椎茸のお出汁も相まってとても美味しかったです!

と、ここで終わっても郷土料理としてはいいのですが、
実はこの六兵衛、その成り立ちのエピソードがとても私好みでしたので、
そちらもご紹介させてください。

島原半島の中央部に位置する普賢岳、江戸時代に2度の噴火が起きており、
そのうちの一つである寛政4年(1792年)の島原普賢岳大噴火の影響で土壌が痩せ細り作物が育たなくなってしまったそうです。
現代と違って物流も盛んではないですし、
通年で様々な作物が食べられるわけではない時代に作物が育たなくなってしまうと何が起きるか・・・?

当然のように大飢饉に見舞われた中、荒れた大地でも育つことができた、さつまいもで当時の人たちは飢えを凌いでいたんだとか。
でも毎日さつまいもは流石に飽きる・・・
そんな時に開発されたのが六兵衛なんだそうです。

島原の名主であった六兵衛さんが、さつまいもを粉末状にし、
つなぎとして山芋を合わせてうどん状にした料理を考案したそうです。
これが非常食や保存食という域ではなく、料理として美味しい。
現代と比べて娯楽の少ない当時の時代において
毎日食べる料理が美味しい、というのはとても大事なことだったのではないでしょうか。

現代を生きる私たちには想像することしかできませんが、
飢饉に見舞われお腹いっぱい食べることができない、
食べられたとしても毎日さつまいもだけ・・・。
飽きるというよりも明日を生きられるかという不安が大きくなり、心が滅入ってしまいそうです・・・。

そんな中生まれた六兵衛はきっと当時の人たちの支えになったのではないでしょうか。

そんな歴史的な物思いにふけりながら食べると
先人たちへの敬意と感謝でより美味しく感じて、
長崎での好きな料理になりました☺️


そんな六兵衛ですが、
上記で紹介した千々石店は界 雲仙から車で約15分ほどの場所にあるので、
ランチの予定が決まっていない方、
雲仙地域にお昼に観光する予定の方は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

おすすめです!


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