20240604
自分では
どうしようも
ないことがあると
水辺に行くのは
昔から変わらず
この日も
気がつくと
池の石垣に
腰かけていた
両足を下ろすと
つま先が水面に
届きそうで
眼の前には
一面の睡蓮
ぼんやり
眺めていると
視界の端っこで
何かが動いた
黒や朱色の鱗が
足元でうねる
人懐っこいのか
好奇心が強いのか
繰り返し
近くにやってきて
水面から
顔を出し
口を開けて
待っている
なんだ
餌がほしいのか
何も持ち合わせて
いなかったけど
開けた口を
指先で
そぉっとなぞると
そう悪くもないようで
しばらくそこに
じっとしていた
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