どっちを向いているの?
子どもは親が自分にちゃんと向き合って話をしているのか、それともそうでないのか。 敏感に感じ取っているようです。
特に不登校など、問題を抱えている子たちはなおさら敏感 に反応してしまいます。
例えば、先生が家に来たり電話をしてきたとき、出たがらない子に「先生に悪いから出なさ い。」とか。朝、友達が迎えに来たとき、「待たせちゃ悪いから」と行かせようとすったもんだ したり。
過去の自分を含めて、そんな場面が少なからずあったと思い当たります。
自分の気持ちに沿ってくれず、世間や相手の方を向いていると、子どもは「やっぱり!親は 自分の気持ちなんてどうでもいいんだ。」と考えてしまいがちです。
親にわかってもらいたいときほど、子どもは
「親は今どっちを向いているんだろうか。」
と考 えてしまうようです。
不登校を経験して、高校生になり、念願のアルバイトを始めたサトシ君。
心がいっぱいいっぱいで、アルバイトをドタキャンしてしまったことがあるそうです。
その時親は「知り合いに頼んだアルバイトなんだから、自分が困る。」と思わず口に出してしま ったとか。
後になってサトシ君は、「ホントにつらかったから、相手との関係や自分の立場とか 考えないで僕の気持ちを汲んでほしかったんだ。」と悔しがっていました。
この時「そんなにつらかったんだね。」の一言があったらまた違っていたのかもしれませんね。
もしかしたらこんな時こそ、逆に、立ち止まっている子どもの心に近づくチャンスとなるのかもし れませんね。
(文中ではプライバシー保護の観点から仮名とし、内容も多少変えてあります)
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