ボーイングのお話【藍原ゆきのヴィオラダガンバレッスン】

ボーイングのお話

腕は過剰に閉じたり開いたりすると
これも力みに繋がる。
日常生活の動きを参考にして欲しい。
気軽にものを取る時には
必要な力だけを使っているから。

指の動きを伴うボーイングが良い。
指を固めて、腕だけで弾いても
たしかに楽器は鳴るかも知れない。
けれど、指は人間の身体で
一番感覚が優れているので
追い追い、細かな表現をする時には
腕だけのボーイングでは限界がある。
自分の音楽をしっかり奏でるボーイングを
目指していきたい。

poussè押弓、tirè引弓
これでワンセット。

だいたい駒から指4本くらい離れた位置を弾く。
駒と平行、弦と直角に弓を動かす。
 
力を入れて弓を押し付けることはしない。

腕の重みを、テコの原理で調整する。
中指と弓の毛の接面が力点
人差し指と弓の毛の接面が支点
弦と弓の毛の接面が作用点になる。

鍵を回したり、ドアノブを回す手首の動きで
重さをかける時には
中指と弓の毛の接面に重さをかける。
軽くする時には
薬指の下支えを強める。

各弦の音高については
動画内の表を参照のこと。

2弦から弾き始めるのがやりやすいと思う。
1弦を弾いた時に弓が脚に当たる場合には
楽器の持ち方が低い可能性があるので
もう少し高目に持つこと。

3、4弦辺は弓の角度が理解しやすい。
ここでいい角度を掴んで
他の弦に応用できると良い。

4もしくは5弦で
銀巻きの弦に移るので
音色が変わってくるが
すべての弦に統一した音色は求められない。
それぞれの弦が伸びやかに鳴ることを
確認できると良い。

低弦では楽器のボディが振動することを
より、感じることができる。

ヴィオラダガンバの6弦は
1弦の2オクターブ下
7弦は2弦の2オクターブ下になる。

低弦を弾いてから順番に
開放弦を上がっていくと
楽器が滑らかに鳴ることを
確認できると思う。
楽器は弾くことで豊かな響きになっていく。

https://youtu.be/4vE_2EVRg6c?si=kvjeT7OiU9UzfBJM

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