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「山本有三記念館春の朗読コンサート2024」に寄せて⑥

「山本有三記念館春の朗読コンサート2024」に寄せて⑥

今回は、ヴィオラダガンバ演奏プログラムで
Aフォルクレの小品を取り上げます。

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アントワーヌ・フォルクレ
(Antoine Forqueray、1672年〜1745年)
 
パリで生を受ける。

10歳のときにルイ14世の前で演奏する。
国王は彼を高く評価して、
音楽の高い教育が受けられるように
取り計らった。

1689年には、ルイ14世により
王宮付楽団の楽士に任命された。
加えて、王室や貴族たちの
ヴィオラダガンバの個人レッスンをしていた。

ルイ 14 世の晩年には、
ベルサイユ宮廷での演奏会が
伴侶マントノン夫人によって手厚く保護された。

連日の様に開かれた
さぞ、華麗であっただろう演奏会で
フォルクレは大きな役割を担った。

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1697年、フォルクレは
教会オルガン奏者の娘と結婚した。

妻はチェンバロ演奏で彼と共演もしたが
結婚生活は楽しいものにならなかったようで、
1710 年には完全に別居をした。

名高い音楽家であった
息子のジャン・バティストとの関係も同様に困難を極めた。
1719 年に息子を幽閉し、
1725 年に免許状によってパリから追放した 。

ジャン・バティストは、父親の死の2年後
ヴィオラダガンバと通奏低音のための作品を
チェンバロ独奏用編曲版とともに出版した。
本人は生前、出版を望まなかったこともあり
作品の殆どは失われたが
息子が出版した曲集のみが
作品を今日に伝えている。

「第一巻」と記されていることから
本当は、もっと多くの作品を出版し
父親の偉業を
後世に伝えたかったのではないだろうか。

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三鷹市山本有三記念館 
第15回春の朗読コンサート

朗読:野田香苗
ヴィオラダガンバ:藍原ゆき

随想『竹』他

Aフォルクレ
『ヴィオルと通奏低音の曲集』
(1747年パリ出版)より
第1組曲から「ラボルド氏のアルマンド」
第2組曲から「ブレイユ氏」「ルクレール氏」

Aキューネル
『1台もしくは2台のヴィオラダガンバと通奏低音のためのソナタ、パルティータ集』
(1698年カッセル出版)より
ソナタ11番ニ短調

Jシェンク
『楽の戯れ』
(1701年アムステルダム出版)より
組曲ヘ長調より「ガボットのテンポで」

2024年5月24日(金)、25日(土)
18:00開演

詳細はホームページをご覧ください

https://mitaka-sportsandculture.or.jp/yuzo/event/20240524_25/

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