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孤独を楽しむ暮らし🌱#6

認知症予防に脳トレを/60歳から始めるテトリス

60歳になって、人の名前や固有名詞がスッと出てこなくなり、65歳の5人に1人は認知症になるとかの記事も目にするようになり、息子の強いススメもあって、テトリスとSwitchのゲーム機を中古で購入しました。私にとってはこれは遊ぶためではなく、認知症予防のための医療機器みたいなものです。

「テトリス」は教育用ソフトとして、1984年ソ連で誕生しました。開発者は、アレクセイ・パジト。日本でヒットしたのは、ファミコンのゲームとして発売された1988年でした。後の研究で、その認知能力向上への効果や、脳の健康に対する利点がいくつか示され、そのため「脳トレゲーム」としての要素を持っているとされています。
継続してプレイすることで、空間認識能力や、物体の回転に関する認知能力が向上するとされています。そのほか、メンタルヘルスにおいて、PTSD、フラッシュバック、トラウマ体験の改善にも役立つとされ、研究が進んでいるようです。

さて、60歳で生まれて初めてのゲーム挑戦。テトリスには、色や空間が関わってきます。次に出てくるブロックを予想して、段を完成させるために最適な配置を考え、ブロックを左右に移動させなければなりません。正しい位置にブロックをはめるために、頭の中で思い描く能力が求められます。ブロックを積んでいくだけなのに、これがやってみると難しい。段を完成させるには、どの位置に置くのがよいのかを判断して、それぞれのブロックの形に合わせて角度を変えたりしないと、うまく段が埋まらない。それをブロックが落ちてくるスピードに合わせなければなりません。

初めてやったときは、頭と指の操作がチグハグで、右に行くつもりが左に行ったり、あ〜っと思わずもれるうめき声。いかに自分の脳が固くなっているかを思い知らされました。
テトリスにはランクがあり、0〜10まであります。ランクが上がるとブロックのスピードが早くなります。0すらなかなかクリア出来ず、絶望感でいっぱいになりましたが、絶対にクリアするまで諦めない!と決めて毎日やっていくうちに、少しずつスピードに慣れてきて、今は3ランクをクリア。次の4ランクにトライしています。しかしながら、このゲームは継続しないとすぐに出来なくなってしまいます。1歩進んで、休むと2歩も3歩も戻ってしまうのです。継続が力になります。脳の筋トレだから、休むと筋肉が衰えるのです。

任天堂Switchも買いました。いろいろなゲームが入っていて、楽しみながら脳トレが出来ます。いまは五目並べをやっていますが、対戦相手はコンピュータ。強さが「普通・強い・ヤバイ」とあり、現在は「ヤバイ」と対戦しています。相手は人でなくコンピュータなので、どんなところからも攻めてきますが、おかげで鍛えられて勝率は4割くらいです。
毎朝のルーティンにこのゲームも組み込んで、毎日か、休んでも2、3日に1度はやるようにしています。

でも、ここで思ったのは、日本においてのゲームの位置付けです。長男の子供時代、まさにスーパーファミコンが世に出て、子どもたちはゲームに夢中になりました。ただ、地域にもよると思いますが、父兄の間でゲームについての認識は、肯定派と否定派に別れていて、うちは好きなことを我慢させるのはどうだろうかという考えで、「宿題などやるべきことを済ませる」というルールを決めて遊ばせていました。いろいろなゲーム機が発売されましたが、お誕生日やクリスマスプレゼントとして買って、うちでは兄妹そろって一緒に遊んでいました。でも学校行事で顔を合わすお母さんたちからは、「ゲームをやらせてるの?」と避難めいたことを言われましたが、「うちはやるべきことをやってからならOK」と答えていました。当時は、ゲームを取り上げられたり、捨てられた子もいたようでした。

というのも、以前はゲームに対して危険視する風潮が強かったのです。ゲームをやると頭が悪くなるとかありました。
私は親から何かを規制されることなく、好きなことをして育ったので、楽しそうにゲームをしているのを見て、これを我慢させるのは酷だよなと思い、様子見でという感覚でした。長男はその後プログラマーになり、ゲームの経験が活かされたと思います。

ですが、私自身はゲームにまったく興味がなくて、ゲームについて何も知りませんでした。60歳前からYouTubeを見るようになったのですが、ゲームの音楽をオーケストラで演奏しているのを聴いて、驚きと感動を覚えました。こんな贅沢な音楽が使われていたなんて、まったく知らなかった。ほかにも、ゲームの音楽には素晴らしいものがたくさんあって、これまで知らずにきたことを残念に思いました。子供たちは、こんな贅沢な音楽を聴きながら過ごしていたんだなぁと。

日本では、ゲームの位置付けが低いように感じます。ファイナルファンタジーの作曲家や、すぎやまこういち先生、ゲームを発明した人たちもあまり知られてないと思います。日本発のゲームなのに、国内であまり知られず、海外での評価は比べようもないほど大きい。文化として産業として育てていけば、経済の発展にもつながるのではないかと思っています。

60歳になって、いろいろな体験をしています。ゲームで脳トレを始めたのも良いタイミングでした。遅くなればなるほど脳が硬くなって、出来るようになるのにもっと時間がかかったはず。中高年の皆さんに、ぜひこのテトリス脳トレをオススメしたいです。そして、YouTubeでぜひ、ファイナルファンタジーオーケストラを聴いてみてもらいたいです。心震える体験が待っているかもしれません‥‥♪

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