苦手なこと

小さい頃から自分の感情を表現するのが苦手。
たとえば苦手な人がいても苦手と思う自分が悪いんだと自分の気持ちに蓋をしてきた。
そうしているとある日、感情が爆発して話すのも嫌になって無視したり、相手に話しかけられて舌打ちしたことがある。
自分の気持ちが良く分かっていないんだと思う。
何が辛いのか、何が悲しいのか、何が嬉しかったか、何をしたいのか。
自分の夢、小さい頃はファッションデザイナーになりたいとはっきり言っていた気がする。でもいつからか、自分の夢を言うのが怖くなった。
モデルさんや女優さんに憧れを持ったこともあったけれど誰にも言えなかった、否定される気がして。言うだけならタダなんだから言えばよかったのに。
それと同じように、好きな人ができても誰にも言えなかった。自分が好きになんかなったのを知られたらまずい気がした。これといった理由はないのだけれど。
驚くことに日記にも自分の感情が書けなかった。将来の夢も、好きな人も、苦手なあの子のことも。万が一誰かに見られたらどうしよう、と不安で居ても立ってもいられなくなってしまう。
そんな日々を積み重ねて大人になってしまった。
自分の感情を認識することもできなければ、表現できない大人になってしまった。
人に自分のことを知られるのが怖くて自分の話ができない。
ひたすら人の話を聞いているから相手からは嫌われないけれど、自分は距離を取りたくて自分の話をしない代わりに相手の話を聞いているだけなので相手との温度差を感じることも多い。
相手は自分の話を聞いてくれてうれしくて親しみを持ってくれているような感じはするが、自分としては距離を取りたい相手であるから、そこの認識の違いをなんとなく感じることがある。それがマイナスにはたらいているわけではないのだけれど、なんとなく違和感がある。
もう一つ書いておきたいのは、モチベーションが低いこと。
振り返ってみれば、義務感に突き動かされていた毎日であった。
これはやらなきゃ、あれはやらなきゃ、やらなきゃいけないことは最低限やるけれど、そこにはそれ以上も以下もない。
楽しそう、面白そう、やってみたい、そういう感情から取り組んだことが何回あったか。いつも頭でメリット、デメリットを計算して、メリットが大きそうならばやる、といった感じで、窮屈でしょうがない。
プラスの感情からモチベーションが沸き上がってきたことを思い出すのがなかなか難しい。
こんな具合に自分の感情を認識するのが苦手だったから、心理学を勉強して感情を論理的に理解しようと努力してきた。
感情の原因をひとつひとつはっきりさせようと頑張ってはみたものの、感情というものは私が思っていたよりいい加減で、いちいち理由なんてなかったりする。結局、感情に振り回されて自分でもよくわからないタイミングでよくわからない行動に出てしまったり、、、。
今では、自分の感情の引き出しを増やすためには自分が楽しいと思えること、面白そうと思えることに集中して、打ち込む経験を増やすことが重要なのかな、と思っている。
できるかできないかはまた別の話。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?