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不思議なさざえ堂

二重らせんの建築物、福島県の会津さざえ堂へ。
すれ違うことなく、同じ道を通ることなく、
上って降りてくる不思議な建造物。

わざわざ複雑な建物にするそのエンタメ性と、交わることがないという不思議さ、
そして混み合うことなくきっちりお賽銭を効率よく回収するという思わず唸ってしまうような賢さ。面白い。

二重螺旋構造といえば生物の授業で習う遺伝子の形。

交わりそうで交わらない。

200年以上前の木造建築は儚ささえも感じてしまいそうな佇まいで飯盛山の中に存在する。

もしかしたらすれ違っているかもしれない、
同じ場所で行き来してるはず、
だけど出会えない、切ない装置。
とっても不思議な場所。

「不思議」は「不可/思議」の略で、

思いはかることもことばで言い表わすこともできないこと。また、そのさま。

想像の範疇を超えていることを表す言葉が不思議という言葉の意味らしい。

澄み切った空気に、
200年以上前の木造建築に思いを馳せ、
切なさや儚さを感じること

なんでこんな変な形思いついちゃうんだろう、
しかも遺伝子と同じ形だなんて、
なんて思わず考えてしまうこと。

街の喧騒から、情報の渦から離れて
豊穣の稲穂が心に宿る。

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交わりそうで交じらない。
縁だとか、運命だとか、
そういった類の何かがあって、もしくはなくって、交わりそうで交わらないことがある。
すぐそばにいるのに、その時あそこにいたのに、そんなことも少なくない。

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無数のすれ違いと選択によって繰り返された、
掛け違えるとそこには存在しない道があったのかもしれない。

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