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9月6日 スーパーカブで北海道旅行 4日目



本日は移動日なので短めです。

朝起きたら赤とんぼがスーパーカブのカゴに止まっていた。赤とんぼは夏の間は高原などの涼しい場所に群れを成していて、涼しくなってくると平地に降りてくるものだが、北海道はもう既に秋なのだろうか。
この1匹だけだったし、おおかた近くの田んぼから飛んできたのだろう。荷造りをしてバイクを揺らしても逃げない。かわいいやつめ

カゴはまだ歪んだままだ


昨日は数日ぶりに移動をし、北海道のどこまでも広がる広大な農地に圧倒されっぱなしで疲れたので起床も遅めだ。のんびり支度をして出発する。明日か明後日くらいに宗谷岬に到達できたらいいな。

木の電柱。本州ではあまり見かけないが北海道ではまだまだ現役のようだ


内陸の岩見沢から雨竜の丘を越えて、日本海側の留萌を目指す。


途中、雨竜の道の駅で休憩。この辺りは稲作が盛んなようで、田んぼや小水路があちこちにあった。私が小樽に滞在していた頃に大雨が降ったようで、まだ川や水路の水が茶色く濁り、そこかしこに水溜まりも残っていた。

「雨の竜」ってなんかカッコイイよね


トイレを借りるだけだったが、時間もあるので売店を覗くことにした。

水曜どうでしょうの顔出し看板。こんな所にまで訪れているのか…


内装は普通の道の駅、という感じだったが隅に一風変わったものがあった。なんと、景品が米のクレーンゲームがあったのだ。

2回やってみたけれどダメだった。意外と難しい

そして、道の駅を訪れた年配の方々が群がってクレーンゲームに興じていた。普段こういったものをおじいさんやおばあさんがやっているイメージがないので、なんというか不思議な光景だった。きっとぬいぐるみとかの普通の景品には興味がないが、景品が米なら…とやってみたら、意外と楽しくてハマってしまった、といったところだろうか。

なかでも2人組の年配夫婦らしきコンビは、片方が筐体の橋に回ってアームの位置を細かく指示し、もう片方がアームを動かす役割を担う、と分担してやっていた。ゲームセンターでみられる、ぬいぐるみを狙う若いカップルと同じような行動を自分の曽祖父くらいの歳の方がやるのを見ると違和感がすごい。

ちなみに、私は2回やっても全然取れなかったがこの夫婦はさすがのコンビネーションで3袋くらいゲットしていた。やはり年齢は関係ないらしく、センスが物をいうようだ。
長居すると無限にお金を吸われてしまいそうなので出発することに。

こんな感じの道がひたすら続いている。

田んぼのひとつひとつがとても広大だ。どこまでも見渡せるというわけでもないが、道路はひたすらに真っ直ぐ続いている。こうした山あいの平野は本州にもあるが、こんなに道が広くてまっすぐなのは北海道だけだろう。

しばらく走って、留萌に到着。もういい時間なのでここで昼飯にする。

みなとオアシスるもいのレストランに、にしんうどんがあったので注文。七味をたくさんかけて食べると、ピリリと辛くてうまい。ニシンもかなり味が濃くて、うどんの淡白な味を補強してくれる。

700円だったと思う。

今日はキャンプ泊をする予定だが、着替えがもうないのでキャンプ場に向かう前に洗濯をしないといけない。留萌より先にはしばらくコインランドリーがなさそうなので、この街で洗濯をすることにした。

どこにでもありそうな田舎のコインランドリー

乾燥の時間も含め1時間ちょっと滞在している間に、少しnoteを書き進めることができた。ついでにこの先のルートもチェックする。
時間的に日が暮れるまでまだ少し余裕もあるし、初山別までは行けそうだ。

すっかり乾いた洗濯物をしまって出発。

周りがみんな飛ばしているので追い越しが結構怖い。

なだらかな丘陵がずっと先まで海岸線に沿って広がっている。高速道路のように真っ直ぐだが、これでも一般道だ。
右手にははるか先までなだらかな丘が広がり、内陸の様子は窺えない。この道はどこまでもこういった乾いた台地と寂しい日本海が続いているが、地図によると曲がって少し内陸の方に進めば森林が広がっているらしい。海のすぐそばまで迫り出した台地に遮られて見えないが、道内屈指の自然がそこには広がっているという。

ペンギンにそっくり。

羽幌の青看板が見えてくるあたりでオロロン鳥のモニュメントが道路脇にあった。
かつては北海道のいたるところに生息していたというこの鳥は、人間に起因する環境の変化についていけず絶滅してしまった。もしもオロロン鳥がわずかでも生き残っていたなら、おたる水族館に展示されていたりして、今もその姿を見ることができたかもしれない。そう思うとやや寂しくなる。


すすきの広がる原野に日が暮れていく。急がねば

のんびり走っていたらだんだんと日が傾いてきた。想定よりも日暮れが早い。そういえば昨夜、明日泊まるライダーハウスに予約を入れた時に「日が暮れるのが早いですから、早めに来てくださいね」と言っていたっけ。ややアクセルをふかしてキャンプ場へ急いだ。

初山別のセイコーマート。止まって初めて気付いたがかなり気温が下がってきている。

夜ご飯を購入。自炊をするつもりでバーナーなど色々持ってきたのだが、セイコーマートがあまりにも便利すぎて結局旅の間は一度も自炊をしなかった。結果、それらの調理器具はただの荷物と成り果てた。特にスキレット、1000円くらいの安いやつを買ったせいで重いしかさばるので大変だった。

キャンプ場はセイコーマートからさらに5キロくらい進んだところにあった。真っ直ぐな道なのでいくら原付といえどすぐに着く距離だ。



本日泊まるのは初山別村みさき台公園オートキャンプ場だ。昨日泊まった北村公園のように、キャンプ場のすぐそばに温泉がある。温泉とキャンプ場のコンボ、神すぎる

いつも通りテントを張ってから入浴。


キャンプ場はそこそこの広さがあったが、かなり多くの人が既にテントを張っていた。ざっと見て10数組はいただろうか。とりあえず地面が平らそうな端っこに設営。

温泉から上がって、夜ご飯を食べ、そろそろ寝るか〜と言うところで風が強くなってきた。悲鳴が聞こえて外を伺うと、複数人で来ていたグループのひとりが風で飛んでいく荷物を追いかけて回収していた。風がどんどん強くなってきて、雨もぱらつき始めたので、ペグを地面に念入りに深く埋め込んで、外に置いてあった靴を中にしまった。

温泉から上がったばかりの時は星が見えていたのに、今や厚い雲に覆われて見る影もないので北海道は天候が変わりやすいというのは本当だったんだな…と謎にワクワクしつつ就寝。


本日の記録

北村中央公園→みさき台公園 (170km)












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