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「こだわり」から自由になる

こんにちは、ALP港南台です。

私たちの元には、いろいろな子どもが訪れています。その子どもに共通して言えるのが、「こだわり」が強いという特性を持っているということです。

子どもの持つ「こだわり」

  • 「学校に行けない」

  • 「人の目がこわい」

  • 「自分を傷つけたい」

  • 「トラウマがつらい」

  • 「起きられない」

  • 「食べられない」

私たちは、このような「こだわり」を主張してくる子どもと接することが多いです。ある意味では、その「こだわり」に取りつかれてしまっている、とも言えるかもしれません。


「こだわり」に「こだわらない」

施設長が勤める病院で、沢山のこだわりを主張してくる子が入院していたらしいのですが、スタッフがことごとくその「こだわり」を聞き流し、受け入れないという対応をしていくと、こだわりの数が目に見えて減っていったのだそうです。

子どもの持つ「こだわり」にこだわらなければ、子どもはその「こだわり」を意外にあっさりと言わなくなるものです

私たちが子どもと一緒になって「こだわり」にこだわってしまうと、逆に深みにはまってしまい、子どもは前に進むことができなくなってしまうのです。

一歩引いた受け止め

時として大人は、子どもたちの発するネガティブな言葉に過剰に反応したり、その言葉の背景にある傷ついた心を想像したりします。
しかし、そうすることが余計に子どもを深みにはまらせてしまうと実感しています。

子どもの生い立ちを想像すると切なくなり、感傷的になってしまいがちです。ですが、そういったことが逆に子どもを出口のない迷路にとどめてしまうことになるのではないでしょうか。

必要なのは子どものもつ「こだわり」に対して感情で対応するのではなく、一歩引いた目線で、一線を引いた対応をすることだと感じています。

子どものネガティブな発言を真正面から受け止めるのではなく、少しかわしてみると、子どもは前向きな雰囲気になります。

「こだわり」を深刻にとらえてしまうと子どもは深刻になり、安寧にとらえると安寧になります。

子どもはサービス精神が旺盛

先日交流のある子がカウンセリングを受けたらしいのですが、「この前、心理面接で泣いちゃった」と話してきました。
「泣いて楽になった?」と聞くと、返事は「変わらないですね」というものでした。

そして、こうも言っていました。

「でも一生懸命聞いてくれるし、言えてよかったのかな、って思うようにしてる。そうじゃないとお金がもったいないですから」

子どもはサービス精神が旺盛で、ドラマティックな話をしないといけないと思っている節があります。聞いてくれる相手が深刻に聞いてくれると、気持ちよくもなるでしょう。ですが子ども自身も、それでは何も変わらないことを感じているのではないでしょうか。

感傷的になって子どもの気持ちを想像し、子どもの言葉にこだわってしまうことで、事態を複雑なものにしてはいないでしょうか?

大人が子どもの「こだわり」を深く捉えないことで、逆に子どもは「こだわり」から解放されると思います。


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