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人生後半は、成功依存症から離脱して人間関係に集中しよう

 2つの能力とその波

人間には2つの能力がある。それらは、老化に伴って増減する。その変化に応じて、人生でフォーカスすることを変えたほうが良いという話だ。

流動性知能:推論力、柔軟な思考力、目新しい問題の解決力を指す。成人期初期にピークに達し、 30 代から 40 代に急速に低下。たいていのビジネスマンや科学者、芸術家の仕事はこの知能を使う。

結晶性知能:過去に学んだ知識の蓄えを活用する能力。40代頃から徐々に増えていく。教師やカウンセリング・コーチングなどに関する。

1つ目のピークを過ぎた後、成功依存症には苦しみしか無い

人は流動性知能を用いて、仕事で成果をあげ、成功する。ドーパミンがでる。また次の目標ができ、邁進する。またドーパミンがでる。さらに頑張る・・・と続けていければ、ずっと快楽を得られるのかもしれない。

でも、流動性知能は、中年あたりでピークを迎える。それ以降は、以前ほどの成功は出来ない。それでも成功に依存し続ければ、アルコール依存症患者が酒を飲めない時と同じ苦しみを味わうことになる。

2つ目の能力に気づき、人を育てて関係性から果実を得よう

流動性知能が下がると同時に、結晶性知能が伸びてくる。この結晶性知能を用いても仕事や学業でこれまでと同じような成功はできないが、人を教え導くことはどんどん得意になってくる。

ハーバード大の有名な幸福学の研究では、お金や地位、名誉ではなく、人間関係こそが幸福をもたらすことが分かっている。結晶性知能を用いて、人とコミュニケーションを深め、幸福になることを目指そう。それこそが、人間の能力の波に従った、自然で素晴らしい歩みなのだ。

具体的には、中年を過ぎたら仕事での名誉欲は捨て、家族や育児、ボランティア、コミュニティと深く関わることを大事にしよう。老年期になって、急に濃い人間関係が欲しくなっても、急にはつくれない。




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