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イキりの福姫12-雀魂2024夏の四半期

雀魂のキャラ「福姫(フージー)」でイキった対戦を振り返っている。初心者向けの技術解説に適した内容なので、いくつかnote記事にしたい。

今回も2024/06/18の牌譜から事例を採集した。

<東3局0本場>

<1巡目>

ツモ北 → 打西。

メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。

46m + 9m + 22p + 4p + 3s + 赤56s + 88s + 東 + 北

メンツが0個ある。トイツが2個ある。ターツが2個ある。この手牌はスーシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1)= 4)。

「配牌にメンツがあればリーチを狙う。字牌から切っていく」と魂天の稚児さんは言った。「メンツがなくとも、3巡目までにリャンメンターツが3個できれば、リーチを狙ってよい」。しかし「配牌にメンツがなければ字牌を残す」とも言った。

この手牌にはリャンメンターツが1個だ。46mはリャンメンターツに変化しうる。その他、孤立牌の4p、3sの周辺牌をツモるとリャンメンターツが発生しうる。しかし3巡目までに3個作るのは難しいだろう。

東を重ね、さらにポンすれば役がつく。こちらも残り3枚の東が頼みで、すぐには完成しない。

一方で、トイツは中張牌だ。また、ターツは456牌含みだ。これは喰いタンを狙える。喰いタンを狙うにしてもターツが足りないので、孤立牌の4p、3sの周辺牌をツモりたい。

<2巡目>

ツモ5p → 打北。

46m + 9m + 22p + 45p + 3s + 赤56s + 88s + 東

メンツが0個ある。トイツが2個ある。ターツが3個ある。この手牌はサンシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1 + 1)= 3)。

リャンメンターツが2個あり、456牌含みだ。喰いタンが狙える。一応東のポンの可能性も残しておく。

<3巡目>

ツモ東 → 打9m。

46m + 22p + 45p + 3s + 赤56s + 88s + 東東

メンツが0個ある。トイツが3個ある。ターツが3個ある。この手牌はサンシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1 + 1)= 3)。いわゆる6ブロックの手牌になった。この後メンツが完成したら、トイツやターツのうちどれか1つを落とすことになる。

(注、シャンテン数の数え方では「抜き出せるブロックは最大5つまで。抜き出す優先順位は 面子→対子→ターツ の順番」になる。アガりの形は基本的に4メンツ1雀頭で、5個の要素を求めるので、6つ目の要素(今回は3個目のターツ)を除外する)

東のポンの可能性が生まれた。ダブ東・赤1で5,800点(親30符3翻)の中打点を狙える。喰いタンだと打点がより低いが(2,900点、親30符2翻、タンヤオ・赤1)、可能性をまだ残そう。

<3巡目、打9mの後>

対面が打2p → ポン → 打3s。

46m + 222p(ポン)+ 45p + 赤56s + 88s + 東東

メンツが1個ある。トイツが2個ある。ターツが3個ある。この手牌はリャンシャンテンだ(8 -(2 + 1 + 1 + 1 + 1)= 2)。

喰いタン、ダブ東のいずれにも進めるので、2pをポンした。横の三色おじさんがありうるものの(456の三色同順)、1個ずれることが多く不安定だ。ツモの成り行きに逆らわないほうがテンパイは早い。

<5巡目>

ツモ7m → 打4m。

67m + 222p(ポン)+ 45p + 赤56s + 88s + 東東

メンツが1個ある。トイツが2個ある。ターツが3個ある。この手牌はリャンシャンテンだ(8 -(2 + 1 + 1 + 1 + 1)= 2)。

やはり1個ずれた。横の三色おじさんは見切った。タンヤオ・三色同順・赤1よりはダブ東・赤1のほうが完成しやすい。リャンメンターツが揃い、テンパイ機会を増やすことがより大切だ。

<6巡目>

ツモ7s → 打東。

67m + 222p(ポン)+ 45p + 赤567s + 88s + 東

メンツが2個ある。トイツが1個ある。ターツが2個ある。この手牌はイーシャンテンだ(8 -(2 + 1 + 1 + 1 + 1)= 2)。

2pをポンして副露手に進み、親の私はまだ東を切っていない。ダブ東のポンを警戒されたようで、6巡目でも東が出てこない。

ツモ7sでイーシャンテンに進むため、よりアガりやすいのは喰いタンと見て、東を見切った。リャンメン×2のイーシャンテン形なので、テンパイのしやすさは十分だ。

リャンメンターツの一方を払ってダブ東を残すと、シャンポン88s + 東東待ちになる。愚形テンパイで、8sでは役がつかずアガれない(役牌片アガリ。役牌の後付け、役牌バックとも言う)。

玉の間の打ち手は副露部分から手役を読んでくるので、2副露したら役牌をまず打ってくれない。役牌片アガリは準好形テンパイだが(アガリ率はリャンメン単騎や亜リャンメンと遜色ない)、好形テンパイを確定させたい。

<6巡目、打東の後>

上家が打5m → 67mでチー → 打東でテンパイ、リャンメン36p待ち。

1枚目の東をポンされなかったので、2枚目の東でも放銃はないだろう。安全牌を打ってテンパイできた。

役牌の後付けと喰いタンのいずれかを狙った副露手は、喰いタンのテンパイ時に安全牌候補として役牌を打てる長所がある。自風牌が理想だ(自風牌は他家の役牌にならないので、他の字牌よりは放銃しにくい。今回は場風牌の東で、2枚見えかつ0枚切れだったので、1枚目で他家に放銃する可能性があった)。

<11巡目>

ツモ、1,000点オール(親30符2翻)。配牌が好形テンパイへとうまく変わってくれた。

<余談>

「役牌の後付けと喰いタンのいずれかを狙った副露手は、喰いタンのテンパイ時に安全牌候補として役牌を打てる長所がある」

「役牌の後付けを狙う途中、役牌をポンしていないノ-テンでリーチを打たれたとき、役牌を打って2巡オリられるので守備力が高い」

上のようなことを「牛さん」(第13代天鳳位 gousi、日本プロ麻雀連盟 齋藤 豪プロ)が言っていたと思う。どこで言ったか思い出せない。攻防のバランスが取れた便利な手組だと言う。

【麻雀講座】この2s鳴けない人は見て下さい。役牌バックを使いこなせると世界が変わります【魂天&天鳳位】
(マーク2の麻雀ch)

役牌の後付け(役牌バック)は上級者がしばしばお薦めしている。マーク2さん(※1)は天鳳で副露率40パーセント程度と、副露手を多用する打ち手だ。

(※1 第2代天鳳位。天鳳のプレイヤー名は(≧▽≦)、顔文字で登録して「マーク2」と呼んでいる)

(本稿終わり)


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