データ分析とインテリジェンス

「データを使いやすくする人」たまに「データを分析してインテリジェンスを提供する人」。そ…

データ分析とインテリジェンス

「データを使いやすくする人」たまに「データを分析してインテリジェンスを提供する人」。その実態は謎の業界ウォッチャー。

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記事一覧

なぜ「データの依頼のやり方」を知る必要があるのか

「データの依頼のやり方」はどう学んでいるのかまとめられた知識がないので、個人の経験に基づいて行っている場合が多いだろう。しかしそれでは社会全体で考えると非常に効…

「仮説」には「どうやるか」ではない仮説があるのかもしれない

どう実現するかではなく、何をするかのための仮説もあるのではないかやるべきことがあり、それを「どうやって実現するか」をあれこれ考える、というのはみんな日頃から行っ…

「仮説」を気軽に使うと事故になるので気を付けていること

「仮説」を気軽に使っているけど、大丈夫?データ分析では「仮説」が良く話題にのぼるが、筆者は仮説という言葉があまり好きではない。 なぜならば、「仮説」というのは今…

データ基盤を作ってもデータ分析ができるようにはならないので、作るのと使うのは一緒に考えよう

データ基盤は令和の箱物行政にしないためにどうもデータ基盤を作ったりするのに比べると、データを使う話、特に意思決定のための分析について語られることが少ない。 もち…

データアナリストとは何をしている人なのか

データアナリスト≒ビジネスマンなのかデータアナリストは「分析に責任がある人」ではなく「分析のスキルがある人」で定着している、という話を「データアナリスト」の違和…

データの公開について行政に望むこと

ダッシュボードを作るならデータも公開してくれたらいいのに行政がダッシュボードという形でデータを公開する事例が増えてきた。 見かける度に「ダッシュボードを作るには…

「データアナリスト」の混乱は「インテリジェンス」の認識不足が原因なのかもしれない

「データアナリスト」はもはや意味を成していないのでは?最近はデータ活用の意識が高まり始め、ここ数年は「データアナリスト」という職名もよく聞くようになってきた。 …

データ分析を始めるにあたり最低限知っておくべきこと

まずやってみるのはいいけれども限度はあるはず。それはどこだサッカーに興味があるならば、ルールブックを熟読するよりも先にとにかくサッカーをやってみるのがいい、とい…

始まる前から失敗しているデータ分析

データ分析の失敗にもいろいろある「データ分析」といっても範囲は広い。ある意思決定のためのプロセス1つだけでもたくさんのフェーズがあり、それぞれにまたたくさん失敗…

理想的なメタデータ管理ツールはどんなものか

まずはどうあるのがいいかを考えるメタデータを記録して管理するためのツールはどうあれば使いやすく、更新し続けられるのかを考えてみたい。 実務ではデータやシステムに…

ダッシュボードを使う時の注意点

意思決定に寄与しないならばダッシュボードを見るだけ時間の無駄大前提として、分析を行うためにデータを収集する目的は意思決定にあり、目的無きデータ分析は無駄である。…

データ分析で最初にやらなければならない2つのこと

データ分析の最初に必要なのに足りていないのでは「データ分析」といってもその範囲は実に広い。全てを同時に視野にいれようとすると収拾がつかなくなる。そこで「データ分…

ツールは人が主体的に使うこと

世の中にツールは溢れているが、そのうち本当に使われているのはどれだけか「ツールをいろいろ導入しているがあまり使えていない」という声はよく聞く。毎月何十万、何百万…

いらないダッシュボードを作らないようにしよう

なぜいらないダッシュボードを作らないようにしなければならないのかいらないダッシュボードとは、作っても見返りがないか、見返りがあっても非常に少ないダッシュボードの…

意思決定と分析のプロセスを料理のプロセスと並べてみると見えること

データ分析がプロセスであることが解りづらかったら、料理に例えてみよう意思決定と分析のプロセスは1つの意思決定に関するプロセスだ。しかしこれだけだと抽象的なのでい…

なぜ「分析」を行うのか

「分析をどうやるか」は重要、「なぜ分析を行うのか」も同じぐらい重要手法やツールで「分析をどうやるか」の話はたくさんあるが、「なぜ分析を行うのか」についてはなぜか…

なぜ「データの依頼のやり方」を知る必要があるのか

「データの依頼のやり方」はどう学んでいるのかまとめられた知識がないので、個人の経験に基づいて行っている場合が多いだろう。しかしそれでは社会全体で考えると非常に効率が悪いと考えている。そこで、データの依頼のやり方についてまとめている。 しかし、完成にはまだかかりそう。なのでまずデータの依頼のやり方を知るべき理由について記事にした。 なぜ「データの依頼のやり方」を知る必要があるのか自分でデータを集める時間はないから もし自分でデータを集めようとすると、データの場所や、データ

「仮説」には「どうやるか」ではない仮説があるのかもしれない

どう実現するかではなく、何をするかのための仮説もあるのではないかやるべきことがあり、それを「どうやって実現するか」をあれこれ考える、というのはみんな日頃から行っていることだ。この時に出てくる案のことを「どうやるかの仮説」と呼ぶことにしよう。 それ以外にも、「何をするか」や「あるべき姿」を考える場合がある。こちらは「どうあるかの仮説」と呼ぼう。例えば、人生の目標とか、会社の長期的な戦略を決めるような場合を考えるのがよいだろう。 ここで疑問に思ったことがある。果たして、「どう

「仮説」を気軽に使うと事故になるので気を付けていること

「仮説」を気軽に使っているけど、大丈夫?データ分析では「仮説」が良く話題にのぼるが、筆者は仮説という言葉があまり好きではない。 なぜならば、「仮説」というのは今そう思うことやすぐに思いつくこと、あるいはそうなって欲しいことになりがちだからだ。 「仮説を証明する」とか「〇〇がうまくいったか調べたい」なんてよく言われるが、これは仮説の間違えた使い方だ。仮説も考えるための道具であり、正しく使わないと事故につながる。 なので仮説は無暗に立てないのが一番いいと思う。しかし、すべて

データ基盤を作ってもデータ分析ができるようにはならないので、作るのと使うのは一緒に考えよう

データ基盤は令和の箱物行政にしないためにどうもデータ基盤を作ったりするのに比べると、データを使う話、特に意思決定のための分析について語られることが少ない。 もちろん単純に比較できるような話ではなく、データ基盤が不要だという話でもない。それにしても偏りすぎであり、この10数年(どころかずっと前から)かわらない。 その理由の1つには「データ基盤を作ってデータを集めておけば、あとはデータが活用できる」という考えがある気がしている。今回は、それは間違いであり、正しく使うためのスキ

データアナリストとは何をしている人なのか

データアナリスト≒ビジネスマンなのかデータアナリストは「分析に責任がある人」ではなく「分析のスキルがある人」で定着している、という話を「データアナリスト」の違和感の正体では書いた。 ところで、データを収集し、分析し、意思決定するというのはだれでも行っている行為である。勘と経験もその人の持っているデータのみを使うというだけで分析だ。つまり「分析のスキルがある人」=ビジネスマンということでもある。ということは、データアナリスト=ビジネスマンとなってしまうがそれではまったく意味を

データの公開について行政に望むこと

ダッシュボードを作るならデータも公開してくれたらいいのに行政がダッシュボードという形でデータを公開する事例が増えてきた。 見かける度に「ダッシュボードを作るにはデータを集めるだけでなく整備した上で使っているのだから、同時にデータも公開してくれたらいいのに」と思っている。 本記事では、集計前データを公開して欲しい理由と、データについて行政に望むことについて書く。 ダッシュボードとは「データ」の一部本記事ではダッシュボードに表示するために使われているデータを「集計前データ」

「データアナリスト」の混乱は「インテリジェンス」の認識不足が原因なのかもしれない

「データアナリスト」はもはや意味を成していないのでは?最近はデータ活用の意識が高まり始め、ここ数年は「データアナリスト」という職名もよく聞くようになってきた。 ところが、この「データアナリスト」もその定義や使い方が人によって違い混乱が見られる。それも名乗っている当人達を含めて曖昧になっていると見受けられる。 そこで、この記事ではなぜ「データアナリスト」について混乱が生じているのかを考察する。「データアナリスト」について思うところを書き始めたのだが、とても長くなってきたので

データ分析を始めるにあたり最低限知っておくべきこと

まずやってみるのはいいけれども限度はあるはず。それはどこだサッカーに興味があるならば、ルールブックを熟読するよりも先にとにかくサッカーをやってみるのがいい、ということに反対する人はあまりいないと思う。 とはいえ全く何も知らないのではゲームが成立しなくなってしまうので、最低限知っておくべきことはあるはずだ。例えば、どうなったら得点になるのかは必須だろう。あとはゴールキーパー以外は手を使ってはいけないとか、範囲を出たらスローインになるとかだろうか。 では「データ分析」における

始まる前から失敗しているデータ分析

データ分析の失敗にもいろいろある「データ分析」といっても範囲は広い。ある意思決定のためのプロセス1つだけでもたくさんのフェーズがあり、それぞれにまたたくさん失敗する要因がある。 そんな中でも「プロセスを始める前に失敗が約束されているデータ分析」になる要因は共通していると考えられるので、まとめてみる。 こんな「データ分析」では始める前から失敗している決めてから始める 行動した後に始める 目的がない いきなりデータを見る 丸投げする 自分だけで出来る範囲のことをやろ

理想的なメタデータ管理ツールはどんなものか

まずはどうあるのがいいかを考えるメタデータを記録して管理するためのツールはどうあれば使いやすく、更新し続けられるのかを考えてみたい。 実務ではデータやシステムに対応している必要はなく利用しているデータやツールを具体的に想定して、その上で何がどこまでできるかの検討をすることになるが、今回は前提は一切おかずに思うままに欲しいことを書いていく。 理想的なメタデータ管理ツールにあって欲しい機能”全ての”メタデータが含まれ、相互に行き来ができる メタデータはデータベースに入ってい

ダッシュボードを使う時の注意点

意思決定に寄与しないならばダッシュボードを見るだけ時間の無駄大前提として、分析を行うためにデータを収集する目的は意思決定にあり、目的無きデータ分析は無駄である。ダッシュボードは収集するデータの一部であるので、やはり意思決定に繋がらないならば意味がない。 いらないダッシュボードを作らないようにしようとするのが一番であるが、必要だと思って作ったダッシュボードも使い方を間違えれば無駄になるどころか機会損失を招く。そこで、今回はダッシュボードの使い方に焦点をあてる。 ダッシュボー

データ分析で最初にやらなければならない2つのこと

データ分析の最初に必要なのに足りていないのでは「データ分析」といってもその範囲は実に広い。全てを同時に視野にいれようとすると収拾がつかなくなる。そこで「データ分析を行うにあたり、最初に必ずやらなければならないことは何だろう」を問うてみた。すると以下の2つに行きついた。 目的を明確にする データ分析は決める前にやる 目的を明確にするデータ分析の目的とはつまり知ることである。なので「知りたいことは何かを明確にする」ことが重要になる。目的を決めないで意思決定と分析のプロセスを

ツールは人が主体的に使うこと

世の中にツールは溢れているが、そのうち本当に使われているのはどれだけか「ツールをいろいろ導入しているがあまり使えていない」という声はよく聞く。毎月何十万、何百万あるいはそれ以上の料金を払っているにも関わらず最低限の機能で定期レポートを作っているだけだったり、時には放置されていたりする。 これはツールに対して本来するべきではない過度な期待していたり、ツールの役割を勘違いしていることから起きる。では、どういった勘違いがあるか。 ツールの役割に対する勘違い根本には「ツールを導入

いらないダッシュボードを作らないようにしよう

なぜいらないダッシュボードを作らないようにしなければならないのかいらないダッシュボードとは、作っても見返りがないか、見返りがあっても非常に少ないダッシュボードのことである。作っても最初から誰も見ていないのは論外であるが、そうでなくてもいらないダッシュボードがたくさんある。 作ったが最初だけで今は誰も見ていない 意思決定の役に立たない 作るのにとても手間がかかる 維持管理にコストがかかりすぎる いらないダッシュボードは作るのにリソースが必要になる。放っておけば邪魔にな

意思決定と分析のプロセスを料理のプロセスと並べてみると見えること

データ分析がプロセスであることが解りづらかったら、料理に例えてみよう意思決定と分析のプロセスは1つの意思決定に関するプロセスだ。しかしこれだけだと抽象的なのでいまいち伝わりづらいかもしれない。 こういう場合は身近な何かで置き換えて考えることで見通しがよくなることもあるので、料理に例えてみる。 意思決定と分析のプロセスと料理のプロセスを比較するまずはそれぞれのプロセスを並べてみる。すると大体同じような並びになっている。 この表では意思決定者と分析者、食べる人と料理人は別に

なぜ「分析」を行うのか

「分析をどうやるか」は重要、「なぜ分析を行うのか」も同じぐらい重要手法やツールで「分析をどうやるか」の話はたくさんあるが、「なぜ分析を行うのか」についてはなぜかあまり触れられていない。 「日本では家では靴を脱ぐ」ぐらい当たり前だから誰も語らないということあれば杞憂だった、で済むがそうでもないらしい。 「分析」を行う際に考えておくべきこととして、「なぜ分析を行うのか」をできるだけ簡潔に説明することを試みてみる。 意思決定のためには先に「情報」を集めて考えなければならないか