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思い出の音楽アルバム6:livetune feat. 初音ミク 「Re:Dial」(2013)

私の思い出の音楽アルバム、6枚目はlivetune feat. 初音ミク の「Re:Dial」です
このアルバムは収録曲自体は配信されていますが、アルバムはサブスクにないので、私が作成したプレイリストのリンクを貼っておきます

このアルバムはVOCALOIDプロデューサー、livetuneによるベストアルバムで
2007年から2013年までのVOCALOID楽曲をコンパイルした内容です
ジャンルとしてはエレクトロニカポップ、エレクトロハウス、でしょうか?
livetuneはユニットでしたが今はkzさんの一人ユニット状態です

livetuneの代表曲といえばなんといっても「Tell Your World」(2012)
Google ChromeのCMに起用され、初音ミクおよびVOCALOIDの一般知名度を格段に上げました
CMのコンセプトにある、インターネットカルチャーの描き方も良いですよね

私はこのCMを見る時までVOCALOIDのことが大嫌いで、聴けたもんじゃない、音楽とみなさないまでいく勢いだったのですが、
このCMとテルユアのおかげで考え方が120度くらい変わりました
(まあ、当時中学2年のガキンチョなんで単純なもんです…)

印象を変えた理由を考えるなら、
「初音ミクの声が、曲において違和感がない」ことがまずあるでしょうか
エレクトロニカサウンドとこれ以上なくフィットしています
逆に、人間がカバーするとちょっと違和感が出てしまう(ケロケロ声なら合う)
また「音がシンプルなうえキャッチー」な部分。
すごくプレーンな感じがするんですよね
余計な盛り上げやアニメ的な装飾がない、というか
そこが私にとってカルチャーショックだったんだと思います

その後「Tell Your World EP」をTSUTAYAで借りに行き聴いていました
ただ、ボカロをもっと聴くようになるのはピノキオPの「不思議のコハナサイチ」(2012)に出会うまで待つことになります

で、このベストアルバムですが、VOCALOIDにおける名曲という名曲が名を重ねています(私見)
Tell Your Worldはもちろんのこと、まずは
VOCALOID史初期の名曲の一つ、「Packaged」(2007)。
発売2か月と思えないクオリティ、そしてシンプルに
「音声ソフトが曲を歌う」ことそのものを歌詞にしています

ファインダーやLight Song、ストロボナイツと初期のlivetune楽曲が続きます
ちなみに、livetuneはVOCALOIDで初めてメジャー流通のCDを出した人でもあるんですよね(「Re:package」(2008))

そして、ポップでかわいいながらもサビでは力強い歌詞で訴えかける「Yellow」

「Weekender Girl」は「Yellow」と同じく初音ミク-Project DIVA-シリーズという音ゲーのタイアップで、私も昔PS Vitaでよくプレイしていました
こちらは作詞が八王子P、作曲編曲がkz(livetune)ですね
爽快感のあるアッパーチューンです

アルバムの最後を飾るのはエレクトロバラードの名曲、
「Last Night, Good Night」

ここまで色々並べてきましたが、特に私が好きなのは「D.E.N.P.A」です
ローファイなギターのリフから始まり、ビートに乗って電子サウンドが展開する流れは快感です

さて、ここまで色々書いたわけですが
聴きながら振り返ると、いかにlivetuneが自分の中でも、またVOCALOIDシーンの中でも大きいものだったかを実感しました
私に関しては、VOCALOIDへのマイナスイメージや偏見をガラッと変え、また電子音楽(もしくはエレクトロ系音楽)への入り口となったアーティストであることは間違いありません

そしてlivetuneというアーティスト(正確にはユニット、現在一人)に目を向けると、まあ残してきたものが凄いわけです
紹介したように、ボカロ初のメジャー流通アルバム、Google ChromeのCM曲でありVOCALOIDの名刺的曲といえる「Tell Your World」の存在、数々のタイアップ…

それだけでなく、ZEDDと初音ミク(livetuneのMix)のコラボレーション
ファレル・ウィリアムスによるlivetune「Last Night, Good Night」のリミックスなど対外的に大きなコラボもあったり、

実はBUMP OF CHICKENが初音ミクとコラボした「ray」も
初音ミクのプログラミングはkz(livetune)が担当しています

また、kz(livetune)さんはボカロPだけでなく、DJや作曲者としての活躍も目覚ましく、ClariSのメジャーデビュー曲「irony」や、数々のアニソン、アイドル曲やゲーム主題歌を手掛け、
近年でいえば、VTuberグループにじさんじの1周年曲「Virtual to LIVE」も作っているわけです
手広いですね

とまあアルバムにとどまらずlivetune愛を語るnoteとなってしまいました
なんとも音楽業界から過小評価されているような気がするのは、気のせいでしょうか
逆に私が知らないだけなのかもしれません

この前読んだポーターロビンソンのインタビュー記事でkzさんの名前を見てひとり勝手に喜んでいました

さてさて、こんなところで〆とさせてもらいます
では。

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