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今年は・・・

 例年通りなら この時期になるとMiyukiちゃんがそわそわしだす。

クリスマスに今年はサンタさんが来てくれるだろうかと。自分がいい子だったか皆に確認して回るのが、毎年の習わしだった。

だが今年は違う。全然それの事を気にしていない様子。なので聞いてみた。

「Miyukiちゃん 今年はサンタさんの事気にしていないみたいだけど、もしかしてこの間のパパさんとのことで諦めたのかい。」

「いえその事とは関係ありません。」

「私 Aoi(前回生霊の女子高生)ちゃんから真実を聞いたんです。」

「サンタさんは空想の人物でその正体はお父さん・お母さんだってことを。」

「私この頃チョットだけ大人になった気がするんです。はっきりとどこがとは言えないですけど。だから それがそうであっても別にいいんです。」

「1年に1度しか会えないサンタさんよりも、いつも傍にいて優しく見守ってくれる人がいるから。白いおひげはないですけど。」

 「それは私のことかい。私は君が手を伸ばしてくるからそれに応えているだけだよ。」

「いいんです。それだけで。」

 逆に彼女からプレゼントをもらったような気になってしまった。ちょっと前まであんなに幼く感じていたのに、もう良い大人の女性になりつつあるのを感じた。

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