“みんな”という病

「みんな」という言葉をつい使ってしまうのは危険ですよ?という話を書きます。

みんな、皆、は、「複数名いる中で、その全員を指す言葉」というのが本来の意味です。

人類「みな」兄弟、といえば、約80億人いる人類全員はなんらかの繋がりがあるよね、という意味になります。
ここは「みんな」が使えるトイレです、といえば、男女問わず健常者障がい者問わず全員使えるトイレです、という意味になります。

ところが、「この保険は“みんな”入ってます。」とか「このポイントカードは“みんな”作ってます。」など、少し考えれば本来の意味とずれています。その場合には、「“みんな”って何人ですか?」「“みんな”って誰ですか?」と聞いてみると良いと思います。2、3人の場合や、身内だけの場合など、少ない人数でも「みんな」を使っていることがあります。

数として少ないのに「みんな」が使われる場合、それは「同調圧力」の言葉として機能していると言えそうです。“みんな”買っているし私も買っておこうかしら、“みんな”加入しているしウチも加入しようか、などはそうしないと不安であるという購買意欲を後押しする同調圧力です。

こういう“みんな”は、自分で主体的に判断したものではないから、気をつけた方が良いと思います。さらに、自分自身が他者に対して“みんな”を使っていないか気をつけたいとも思います。

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