心書 vol.82「東風 こち」
東風とは : 氷を解き、春を告げる風として、古来雅語として取り入れられた。雨を伴うことが多く、この風が吹くと寒さが緩むので一般には喜ばれるが、海上生活者には時化(しけ)になる風として警戒された。
穏やかな春の様な平和を手に入れる為には、その前に嵐を乗り越えなければならない。そしてその平和は安定せず、寒い冬がやって来て、また嵐を乗り越えなければならない。
絶対的安定などあり得ない。冬を耐え、嵐を越え、春を感じて、夏を楽しみ、秋に耽る。その全てを楽しみたいものだ。そうすれば好機の匂いを嗅ぎ分けられる。
自然から学ぶべきことは多々ある。全ては自然の摂理と共に。
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